歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2月最大の歴史ニュースは「あの戦国武将の死の真相」

今月もたくさん歴史ニュース、考古学ニュースがありました。そんな如月の歴史ネタをアクセス順でランキング。あなたの知りたかった歴史ネタがきっとあるはず! というわけで、2月の人気記事を発表します。 1位は真田幸村の死に新説!乱戦の中で死亡か? 戦…

二・二六事件「昭和天皇暗殺計画」証言の続報

二・二六事件で、殺されかけた侍従長鈴木貫太郎(のちに終戦時の首相)の奥さんが話した講演会?のテープ見つかるというニュースをきのう(2013年2月26日)の夜流していましたね。 「ひたいから血がどくどくでていた」 など、生々しい証言でしたが、「歴史を…

【速報】運慶、快慶、そして等伯…春の国宝・重文指定だよ【画像】

春の国宝大指定!今回は鎌倉時代の彫刻家として有名な運慶・快慶が「源平合戦」にからんで作った仏像と、醍醐寺の文書の計3点が国宝指定となりました。(正確には内定。安倍文殊院のHPでは早くも「国宝」になっています) きょう(2013年2月27日)発表の国…

伊勢神宮の式年遷宮が20年に一度である6つの理由。メーンイベントは10月に決定。

photo by ajari 伊勢神宮(三重県伊勢市)は20年に一度、建て替えをします。そのメーンイベント「遷御(せんぎょ)」が今年10月2日に内宮(皇大神宮)、5日に外宮(豊受大神宮)で、それぞれ午後8時から行うことがきのう(2013年2月25日)発表されまし…

【速報】真田幸村の死に新説

1615年の大坂夏の陣で死んだ名将・真田幸村が、みずから首を差し出したのではなく、戦場の混乱で殺されていたという説を、読売新聞がきょう(2013年2月25日)紹介しています。 戦国マニアでは常識ですが、「幸村」という名前での確実な史料はありません…

憂鬱でなければ、書聖じゃない。王羲之は鬱の上にジャンキーだった

photo by Stanley_Hsu 「憂鬱でなければ、仕事じゃない」というビジネス書がありましたが、「これは!」という仕事を残す人はやっぱり平凡ではありえません。 それも「立派な人だった」という方向ではなく、どちらかというと「奇人変人」のたぐい。 4世紀の…

高校の校舎を建て替えようとしたら下から遺跡が出てきたので木造校舎にします、の英断@神奈川県

神奈川県の高校が耐震性の問題から建て替えをしようと思ったら、そこが古代の「市役所」(高座(たかくら)郡役所跡)だったことがわかって、急遽、コンクリートから木造の校舎へと変更することが決まったそうです。 いや、そんなことあるんですね。 高校の…

アジア初「世界考古学会議会長」となった九州大の考古学者溝口孝司さん

1月に世界考古学会議会長に日本人!というエントリーを書きましたが、 あの世界考古学会議が中国より早く東アジアで初めて京都で開催へ。で、なにそれ? その会長となった溝口孝司・九州大教授のインタビューが毎日新聞に出ていました。 (略) 今年1月中…

古墳をめぐる水面をわたるのは死者か生者か。古墳の濠にかかる橋の跡発見?【大阪・堺】

今回、あえて間違えた文字が一つあります。(知らずに間違えた文字はもっとあるかもしれません)。ヒントは古墳時代の道具。答えは最後に。 =堺市提供(時事より) 大阪・堺市のニサンザイ古墳をめぐる濠と斜面にかけて、29個の柱穴が見つかったと、堺市が…

箸墓の調査では、やっぱり「卑弥呼」に近づくことはなかった模様

卑弥呼の墓説のある箸墓への調査がきのう(2013年2月20日)行われました。 ぶっちゃけ「あの場所までなら(こっそり)踏査した」ことがある人はたくさんいますよね。(恵美嘉樹はないですよ、はい)仁徳陵古墳などは全面が池(周濠)に囲まれていますが、箸…

衝撃!二・二六事件では昭和天皇を殺害する計画まであった新証言

天皇絶対崇拝の青年将校がその「天皇陛下」を弑(しい)する計画をもっていたとは。「弑する」とは、臣下が主君を殺すことです。こんな驚きの証言がありました。 まさに近代史を揺るがすニュース。だけども、今のところ、ほとんどの人が知らないという。事件…

「島清恋愛文学賞」に北海道開拓民の歴史バックグラウンド小説

島清(しませ)恋愛文学賞に、桜木紫乃さんの「ラブレス」(新潮社)が選ばれました。(ソース:読売HP) 北海道開拓民の娘が「売り飛ばされて」、その後は、恋愛小説なのですから、愛に走るんでしょうねぇ(と、ぼやかす) 恵美嘉樹はキンドルで読みました…

朝日新聞が靖国参拝の記述を抹消?それとも追記?ネットと新聞紙面とで読者投稿文が異なる

朝日新聞デジタルは、無料会員でも1日3本までは「つづき」を読むことができます。で、毎朝、オススメ記事のメルマガが届くのですが、けさ(2013年2月19日)はその中に ━━━ オピニオン面より ■(声)語りつぐ戦争 高山越えでも落命、南方戦線 という従軍し…

震災時に岩手県が文化庁の「文化財レスキュー」のことを市町村に伝えていなかったとの報道

東日本大震災での文化財を救出する国の「文化財レスキュー事業」のことを、岩手県が、各市町村へ伝えていなかったと、きょう(2013年2月18日)の読売新聞が報じています。 県の対応の「不備」によって、津波で劣化した文化財を破棄するなどの自治体が…

地震予知をした戦前と戦後の二人の「今村」さん

ロシアの隕石の映像は、映画「アルマゲドン」を思い出した人もいると思いますが、恵美嘉樹は同じ頃に同じネタで公開された「ディープインパクト」を思い出しました。ディープ・インパクト [DVD]出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジ…

メルマガ「歴史ニュースウォーカーWeekly」3号あすお昼刊行。どうぞ読んでください

創刊3週目となりました無料メルマガ「歴史ニュースウォーカーWeekly」3号をあす月曜日のお昼頃に発行します。 1週間の「歴史の歴史」がわかる! 28(購読者数)分の1のあなたのためだけに書いています! ぜひご購読ください。http://www.mag2.com/m/00…

「卑弥呼の墓」箸墓に調査が入ることで分かること、分からないこと。最古の「ネトウヨ」が見つかる可能性も #陵墓

今回は前回エントリーの続きです。↓ 「卑弥呼の墓」箸墓の被葬者はエクスタシーを感じながらトランスするちょっとあれな姫だった photo by tirol28 2月20日には「卑弥呼の墓」説のある箸墓(奈良県桜井市)への考古学者らの立ち入り調査が行われます。 「…

富山県で東京ドームまるまる1個分の巨大な縄文村があらわれる!

富山県の縄文時代の集落が、直径280メートルの全国最大規模の環状集落だったと分かってきました。 環状集落は、真ん中の広場=お墓のエリアを取り囲むように家が建ち並ぶ村です。 280メートルというと、東京ドームの外側を取り囲むくらいの広さ。 真ん…

「卑弥呼の墓」箸墓の被葬者はエクスタシーを感じながらトランスするちょっとあれな姫だった

卑弥呼とその2代後の倭王「壱与(イヨ)」の墓との説がある奈良県の箸墓古墳と西殿塚古墳への、考古学者らの「立ち入り」&「黙視」を、宮内庁が許可したときのう(2013年2月13日)発表しました。各紙が報じています(共同通信)。20日に行うそうです。 こ…

日本最初の女帝の最初のお墓「植山古墳」の一部が崩落。事故から1か月の発表の背景は?

昨年12月のエントリーで紹介した。奈良県橿原市の植山古墳の石室の一部が崩れたそうです。 日本初の女帝推古天皇の1stお墓を土で封印して二度と使えないようにしていた理由とは 考古学の発掘というものが、基本的に「破壊」であることを改めて思い知ら…

世捨て人のススメ。徒然草に学ぶ後悔しない人生の方法を取り入れる

断捨離の元祖、「徒然草」吉田兼好に生き方を学ぶアイデア本です。 50代以上対象となっていますが、ノマドブームなど、世捨て人的な生き方は、年代関係なく通じる考えです。 イケダハヤトVSやまもといちろうバトルを(楽しく)みていると、イケダ氏は徒然…

陸前高田の「奇跡の一本松」がふるさとに帰る。高田松原は人工林。350年前に植えられた1本目の松とは

陸前高田市の「奇跡の一本松」(昨年5月に枯死)が保存処理を終えて、再び立ち上がる作業が始まっています。共同通信によると、きょう(2013年2月12日)から松の根の部分がふるさとに戻ったそうです。 高田松原は、弓状に延びる1・8キロの砂浜の上…

卑弥呼からあなたへのバレンタイン限定チョコ「Le miroir dans qui ・・・ete tire」(三角縁神獣鏡)完成【邪馬台国越前説に有力証拠か】

Le miroir dans qui triangle bord ete tire とは、「聖なる獣と三角の縁模様が描かれた鏡」をネットでフランス語に翻訳したものです。読み方はわかりません。あっているかもしりません。でもちょっとおしゃれスイーツ風じゃないですか?w 福井市歴史郷土博…

古代史を地図で「見える化」したらズバズバ理解できるようになるだろうか。「地図で読む日本の古代史」の挑戦に期待

歴史を楽しいか、興味が持てないかの大きな壁は、「見える化」だと思います。 戦国時代や幕末だと、多くの人が、すぐに頭の中で、信長の姿だったり、坂本竜馬だったりが、図として浮かんできますよね。 しかし、平安末期の平清盛となると、モヤモヤしてしま…

サクラ大戦でおなじみの北辰一刀流が真宮寺さくらさんと開祖千葉周作の故郷の宮城ではなく水戸で無形文化財になった、たった一つの理由

茨城県の水戸市が剣豪・千葉周作を開祖とする「北辰一刀流」(水戸東武館古武道保存会)を昨日(2013年2月8日)市の無形文化財に指定しました。 =朝日新聞茨城より 「北辰一刀流」というと、江戸にあった道場ですし、千葉周作は陸奥の人間。 なんで水戸なの…

「2013年の新書大賞」発表。出版界、歴史界を変えるには大賞受賞作を読むしかない

中央公論新書が2008年から行っている新書大賞がきのう(2013年2月8日)発表されました。 今回の大賞は 『社会を変えるには』 小熊英二著(講談社現代新書) でした。 大賞 『社会を変えるには』小熊英二著(講談社現代新書) 社会を変えるには (講談社現…

飛鳥時代のNo2蘇我馬子の邸宅は王宮なみだった?発表ではなく「リーク」っぽい報道に謎が深まる

東京新聞ほか共同通信が以下のようなややこしい記事をきょうの夕刊に載せています。 飛鳥時代の大豪族蘇我馬子(そがのうまこ)(生年不明〜六二六年)の邸宅とみられる建物群跡が確認された奈良県明日香村の島庄(しまのしょう)遺跡で、塀跡とみられる大型…

薬酒の歴史を知りたいか?!いえ、養命酒の安い価格を知りたいだけです

薬酒の代表、養命酒。 アラフォーの恵美嘉樹。最近、眠る前に養命酒とメラトニンがかかせません。 若いころはいつでもどこでも寝られたのに・・・ メラトニンは個人輸入しています。たぶん日本で売っていないですよね。 アメリカのアマゾンで買って(日本に…

飛鳥のお隣の幻の「王都」は聖徳太子のパパの家。どうして万葉集の歌は報道されないのか?【奈良・橿原市・磐余】

=写真は毎日新聞 飛鳥の北東にある「磐余(いわれ)」地区は、じつは飛鳥と同じくらい重要な王宮があったエリアです。 というか、飛鳥(7世紀)の前の王都が磐余(6世紀後半)でした。 飛鳥というと、聖徳太子や大化の改新あたりが思い浮かびますが、磐余…

青森の大間原発近くで津波堆積物調査はじまる。が、電源開発のコメントがちょっと汗

電源開発が昨日(2013年2月6日)マスコミに、青森県大間町に建設中の大間原発の近くで行っている津波堆積物調査を公開しました。きょうから掘削を始めるそうです。 こうした津波堆積物の調査は、過去の津波を知るもっとも基本で、確度の高いものです。ただ、…