岩波書店が権威主義なんて誰が言った!広辞苑で自費出版をもとに「先斗町」を改定した
岩波書店の広辞苑と言えば、改定に際しての誤りがあるとニュースになるくらい「ザ辞書」です。
http://www.sankei.com/life/news/180126/lif1801260003-n1.html
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018012300889&g=soc
出版コードも001で、岩波書店の本も「知識人」を前面に出して、朝日新聞と並ぶ、左寄りの権威主義の権化のように考えられています。
そういう鼻につくイメージから、重箱の隅をつつくようなニュースにもなるのですが、
今回の京都新聞のこのニュース
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20180123000035
感動しました。
もう二度と岩波書店を権威主義なんて言いません(今週中は)
京都の先斗町のポントの語源についてですが、京都帝国大の教授で広辞苑の編纂者という権威の塊のようなポルトガル語説をなくして、
新たに、大阪の民間人が自費出版した本の説を採用したのです。
博打のカルタの用語が、語源だとか。
ポルトガル語というロマンから、花街というリアルさへの天から地へとイメージはダウンしますね。
でも、それこれ歴史研究というものです。
新説の論理的、証拠性が高いことはもちろんですが、それでも、ときにそれよりも、重きを置かれるのが、誰が言ったかというのが権威主義。
それを乗り越えた岩波書店に、エールを送ります。
これから、岩波書店の本も教条的なものばかりでなく、わかりやすくよい本が出てくるのではないかと楽しみです。
土器川がなぜ?
追記
香川のテレビニュースでは、広辞苑に
讃岐うどん
豊島
土器川
が新規採用されたと喜んでいます。
http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/8829
「豊島」や「土器川」など香川県の地名も初めて収録されました。「豊島」は瀬戸内国際芸術祭などで観光地としての知名度が高まったことで選ばれました。
豊島自治連合会の三宅忠治会長は「これから観光で再生したい時に広辞苑に載ることはとてもありがたい」とコメントしています。一方、岡山県にゆかりのある高梁市の「吹屋」や「備中松山城」も新たに収録されました。
土器川はなんで選ばれたんでしょうか?
日本大百科全書(小学館)によりますと、
土器川
香川県中部を北流する川。延長33キロメートル。流域面積140平方キロメートル。讃岐山脈の最高峰竜王山(1060メートル)付近に源を発し、北西流して丸亀平野で瀬戸内海に流入する。至る所で伏流し、降雨時しか流れのみられない所がある。県内の主要河川では多数のダムが建設されるが、土器川流域にはない。下流部の丸亀平野には無数の溜池があり、満濃池は水源の一部を土器川からの導水に依存している。