江戸時代の平均的武士の給料は額面1500万円、手取り500万円?
ビジネス雑誌でときどきみる「歴史特集」。
今月(2018年2月12月号)は、プレジデントが「仕事に役立つ「日本史」特集」をしています。
この手の特集は、歴史好きには物足りないことが多くて、これまで買うこともなかったのですが、最近、雑誌読み放題(ドコモのDマガジン)に入ったので読んでみました。
18ー42Pは、Dマガジンでは読めませんでした。
特集で読めた最初の寄稿は、歴史を仕事に役立てるために、こんなに戦略的にテーマを決めようという内容。
上のようなチャートを使ったりして、「好きなテーマを探せばいいのでは」と思いつつ、さすが仕事でもとをとろうというにはこれくらいしないといけないのかと感心していたところ、
終わり際に、「ただ、そうした「テーマ」を立てること自体が、実は最も難しいことかもしれない」と書いてあり、ずこーーーっ。やっぱり好きな歴史のテーマを追えばいいのではないんですかねと確信いたしました(笑)
さて、メモしたのは、笠谷和比古・国際日本文化研究センター名誉教授の「そうだったのか、武士の「給料」と「人事評価」」
物価というのは、どうしても現代と比べたくなるし、比べないとほとんど理解の上で意味がないのですが、当然ながら、比較対象となる歴史時代によっても異なるし、比較先の現代も、バブル前と失われた20年、そして最近のアベノミクスだって、ぜんぜん物価の感覚が違うので、とにかく色々な研究者の物価の価値観は様々で、それ自体も面白いです。
それはともかく、笠谷さんは
江戸時代の物価として
1石=1両
ここはデフォですね。
1両は、
「なんとか1か月暮らせるといわれていました。いまよりはるかに質素な暮らしぶりですが、現代価値で10万円~20万円程です」
とします。
笠谷さんは、10万円台でなんとか現代人でもなんとか1か月暮らせると考えているということがわかります。
おーい!みんな!見てくれー!大卒7年目の給料だぜこれが
— ぐりむ (@grimgerdeing) January 24, 2018
ワシは植民地の奴隷かっての
pic.twitter.com/CKERTkPL1A
武士の平均的な給料は?と問われ、
旗本と御家人の差が、100石くらいなので、100石として、さらに税(65%も!)を引くと、手取りは35石となり、
「現代では年収500万円を少し超える計算となります」
とのことでした。
つまり、額面は1500万円もあるのに、手取りは500万円しかないと。江戸時代、きついですね。
どうみても、「江戸しぐさ」的な楽園ではありません。
あとは、江戸時代の実力登用の方法として、一代しか高給が約束されない8大将軍徳川吉宗の「足高制」をあげていました。
これも面白いですね。
吉宗は表の面と裏の面があるので、この制度の負の面も知りたくなりました。
PRESIDENT (プレジデント) 2018年2/12号(仕事に役立つ「日本史」入門)
- 出版社/メーカー: プレジデント社
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