歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

2008-01-01から1年間の記事一覧

「新潮45」12月号、『ならず者の経済学』

きょう買った本(恵美) 新潮45 12月号 760円 ・「篤姫」クライマックスを100倍楽しむための江戸経済学 鈴木浩三新潮45 2008年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/18メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る『ならず…

見瀬丸山古墳には誰が眠るのか

平城京遷都―女帝・皇后と「ヤマトの時代」 (中公新書)作者: 千田稔出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/03メディア: 新書購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (12件) を見る千田稔『平城京遷都』(中公新書)を読み始めて、最初のほうで取…

気になる本(未読)

戦国期の貨幣と経済作者: 川戸貴史出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2008/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る歴史を冒険するために―歴史と歴史学をめぐる講義作者: 中谷功治出版社/メーカー: 関西学院大学出版会発売日: …

ありえない長屋王木簡の謎やいかに

11月5日の日記で紹介した東野治之さん(ちなみに「ひがしの」ではありません、とうのです)が読売新聞の文化面にて、「長屋王『親王』表記の矛盾」との寄稿を載せています。1987年に奈良時代に平城京の一等地に住んでいた超大物政治家、長屋王が天皇…

エアフォース1の中で麻生首相にぜひとも読んでいただきたい一冊

バブルの崩壊、株価の大暴落のあとに読まれる恐慌論の名著です。「あとに読まれる」というところが、人類としては痛いところですが、まあそういうものでしょう人間は。大暴落1929 (日経BPクラシックス)作者: ジョン・K・ガルブレイス,村井章子出版社/メーカ…

読みたい本(嘉樹チェック用)

日唐律令比較研究の新段階 (史学会シンポジウム叢書)作者: 大津透出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 2008/11メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (1件) を見る正倉院-歴史と宝物 (中公新書)作者: 杉本一樹出版社/メーカー: 中央公論新社発…

毎月月末にチェックする買い物(恵美仕様チェックリスト)

生活用品のネット購入用、在庫チェック 物品一覧リストへのリンク (仮説:かさばるものを安いホームセンターから運ぶと時給換算すると損なのでは) (条件:まとめ買い1500円以上=送料無料)【毎月】 トイレットペーパー(市場相場400円前半)エル…

学会発表はおもろいで

本日は、歴史も権威もたっぷりな東京大学の史学会という学会に行ってまいりました。 史学会とはなんぞや?と思う方はこちら→http://wwwsoc.nii.ac.jp/hsj/若手研究者からベテランまで、まさに学問の「旬」がわかるのが学会発表。 発表後の質疑応答もなかなか…

2008/11/9読売・朝日

読売新聞11月9日 水本邦彦『徳川の国家デザイン』小学館 全集日本の歴史10 2400円徳川の国家デザイン (全集 日本の歴史 10)作者: 水本邦彦出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/09/26メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (20…

神社にはロマンと笑いが詰まっている!

神社が大好きです。早起きは苦手です。 こんな恵美ですが、旅をしている時に早起きしてしまい早朝から神社を訪れることもたまにあります。 そうしたときに、神社の神殿では神主さんら神官の方々が朝の祝詞を奏上している場面に遭遇できます。朝から荘厳な雰…

中国の「バカ盛り」をまねした嵯峨天皇

東野治之さん、毎日出版文化賞受賞おめでとうございます!『遣唐使』はいずれ近いうちに紹介いたしますね。 ところで、歴史書コーナーにある『歴史書通信』というフリーペーパーをご存知ですか。歴史書の出版動向がわかる有益な情報と、冒頭のコラムが特徴。…

毎日出版文化賞に東野治之『遣唐使』

第62回毎日出版文化賞が2008年11月4日発表され、歴史書では、「人文・社会」部門で、東野治之(奈良大教授・古代史)の『遣唐使』(岩波新書)が選ばれました。恵美嘉樹の片割れも昨年、発売されたときから「これは面白い」と話していましたので、…

21世紀に明らかになった21+@の日本古代史の秘密!

恵美嘉樹の最新作『図説 最新日本古代史』が2008年10月28日、学習研究社(学研)から出版されました。ここでは本書のエッセンスをお伝えします。知っているようで知らない、難しそうでいてじつは簡単、歴史教科書では味わえない古代史の魅力をぎゅっ…

陵墓 天皇の墓ではない天皇の墓のなぞに迫る

陵墓。天皇やその皇族の墓を指定し、今日では宮内庁が管理しているものです。 その陵墓についての一線の研究者があつまったシンポジウムが本日開かれました。http://wwwsoc.nii.ac.jp/rekiken/seminars.html#Japan_kodai演題で興味深いのは、考古学研究者の…

30代からの自己プロデュース

ブックオフをプラプラしていたら、「歴史から学ぶビジネス」というコーナーがありました。こういう切り口も一定の市場があるのですね。 なぜかこのコーナーに間違ってささっていたのがこの本でした。恵美たちは二人とも30代ですので、とりあえず買ってみま…

歴史に残る「進化論」となるでしょうか?

私たちが書く本の大きな目標に、「本を読んだ人が行動に移す」があります。 ちょうど1年前、2007年10月に出た全国「一の宮」徹底ガイド (PHP文庫)(PHP文庫)は、一の宮と分類される全国にある神社のひとつでも読者が行ってみようかと思わせるため…

目覚めよ公務員!

近づいてきたらしい衆院選での争点は、どうやら公務員とくに国家公務員をいかに批判するか、のようです。いわゆる官僚制が日本で登場したのは、飛鳥・奈良時代といっていいのでしょう。別名、律令時代と言われる時代ですが、律令とは法律のことですから、法…

和本って、ご存じでしょうか。

どうやら、明治より以前の日本の古い本、という意味のようです。似た言葉に「古典籍」がありますが、これには「漢籍」とよばれる中国の本が含まれるようです。明治以前というのだから、巻子本という巻物も和本に含まれます。 今日、わたしたちが日本の昔にあ…

古代史を学ぶ意味とは何でしょう?

日本の原像 (全集 日本の歴史 2)作者: 平川南出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/01/26メディア: ハードカバー クリック: 9回この商品を含むブログ (16件) を見る今回は、現在刊行中の日本の通史シリーズの1冊をご紹介します。 著者は平川南(ひらかわみ…

堀内孝雄よ、永遠に!幕末の華、戊辰戦争の真実、、、ではなかったみたい。

戊辰戦争論 (歴史文化セレクション)作者: 石井孝出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2008/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る石井孝『戊辰戦争論』(歴史文化セレクション、吉川弘文館)1984年に同社から出たものの復…

壬申の乱の首謀者は持統だった!説

本日は飛鳥時代の戦乱「壬申の乱」を取り上げた本をご紹介します。壬申の乱 (戦争の日本史)作者: 倉本一宏出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2007/01/16メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る壬申の乱といえば、天智天皇が死去…

長屋王は外食産業のはしりだった?

人と物の移動 (列島の古代史―ひと・もの・こと 4)作者: 上原真人,吉川真司,白石太一郎,吉村武彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/12/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る今回は本書に収録された舘野和己「市と交易」を紹介します。当…

聖徳太子も、大化の改新も、天武天皇もいなかった!?

東アジアの古代文化 134号 特集:弥生稲作の開始年代 前回に続いて季刊雑誌「東アジアの古代文化」(2008年)からです。 聖徳太子はいなかった!で有名な中部大学教授の大山誠一氏が、同じく(?)「大化の改新はなかった」説の山尾幸久・立命館大学名誉…

弥生の開始年代確定?かな

東アジアの古代文化 134号 特集:弥生稲作の開始年代作者: 古代学研究所出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2008/02メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る今回は雑誌の論文からです。 ビジネス書などのイメージが強い大和書房が(…

日本人の経済観念のはじまり『戦国期の室町幕府』

戦国期の室町幕府 (講談社学術文庫)作者: 今谷明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/06/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (11件) を見る今谷明『戦国期の室町幕府』(講談社学術文庫1766、1000円)今日は、前回紹介…

浅井長政は小物扱いに切れたのか?『浅井氏三代』

浅井氏三代 (人物叢書)作者: 宮島敬一出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2008/02メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 18回この商品を含むブログ (7件) を見る人物叢書『浅井氏三代』宮島敬一著(人物叢書、吉川弘文館) 2008年2月刊本書は、織田信長…

森浩一『古墳の発掘』(中公新書、1965年)

古墳の発掘 (1965年)作者: 森浩一出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1965メディア: ? クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るいまから40年以上も前の本である。しかし、現代にまで十分に通用する内容だ。テーマは「遺跡破壊」。高度成長期のまっ…

恵美嘉樹の歴史本ウォーキングへようこそ!

全国「一の宮」徹底ガイド (PHP文庫)作者: 恵美嘉樹出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/10メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 66回この商品を含むブログ (19件) を見るはじめまして!恵美嘉樹と申します。 昨年『全国「一の宮」徹底ガイド』(PHP文庫)…