歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

桜島噴火の歴史とは。連載「ハザード今昔」を更新しました

8月18日、鹿児島県の桜島が噴火した。 今年500回目になるという今回の噴火は平時よりかなり大きく、昭和火口から噴き出した噴煙は上空5000メートルにまで到達。その規模は2000年以来の大きさだったという。 それでも鹿児島市民たちに慌てる様子はなかった。…

浜名湖を汽水湖にした大津波とは

うなぎで知られる静岡県の浜名湖は、海とつながっている汽水湖です。 原因は、巨大地震による津波。 ところが、海とつながったのは割と「最近」。 そう戦国時代がはじまる直前、教科書的には「応仁の乱」の頃です。 どうして、これほどの地震が、あまり知ら…

群馬の古墳時代の甲男の特設HPができていた

群馬県埋蔵文化財調査事業団がきのう(2013年8月15日)、榛名山の火砕流で巻き込まれた被災者、通称「よろい男」らが発掘された金井東裏遺跡の特設ページを開設していました。詳細はこちらへ続く。【本当は面白い古墳エントリー】 ○弥生から古墳へ 飛鳥の天…

「タコとハーケンクロイツ」今週も新聞書評から歴史本まとめました

毎週日曜日付けの新聞4紙の書評から、歴史本をピックアップしているのですが。快挙です! 当日(日曜日)にまとめました。タコから、家康の時計から、ハーケンクロイツまで盛りだくさんでした。全文はこちら

今週の歴史本書評まとめの結果は?

おはようございます。恒例の新聞書評から歴史本をまとめるぞ!です。 4日(日)付けですが、またもギリギリでまとめました。 季節的にそろそろ戦争ものがにぎわすかな、と思っていましたが、意外と少なかったです。 つづきはこちら「高松塚は未盗掘古墳か否…

琵琶湖西岸でオルドス式銅剣発見!【報道まとめ中】

お盆を前に、こんな大発見が。 琵琶湖西岸の遺跡から、弥生時代〜古墳時代はじめの銅剣の鋳型が見つかりました。 鋳型自体は珍しくないのですが、そのデザインが、日本や朝鮮半島には見られない中国北方の遊牧民族系のものだったのです。 日本海ルートの存在…

華やかな合戦譚の陰にある戦国時代の現実とは

織田信長や豊臣秀吉など華やかな戦国時代だが、現実は文字通り戦争の絶えない「戦国」の世でした。 戦争が絶えなかったから災害をコントロールできなかったのか、それとも、自然災害が多かったので社会は混沌としたのか。派手な表舞台の陰で、どんなハザード…

夏目漱石の全作品最安値文庫まとめ

愛読している季刊誌「KOTOBA」の夏号の特集が夏目漱石でした。そこで、夏目漱石の全作品を最安値(0円の青空文庫をのぞく)で読む!という試みで、各社から出ている文庫のなかで、最安値の値段設定のものをピックアップするまとめをしました。 出版社によっ…

平安の貞観地震津波の「あとに」襲ったもう1つの天災とは

千年に一度と言われる「貞観地震」(869年)。 十分ではなかったでしょうが、比較的、朝廷もすばやく様々な施策を打ちました。その中には「国際協力」(今のような善意とはかなり違うのですが、そこらへんは丸めました)もありました。 ゆっくりと復興が…

最古の竹島の地図は本当に大丈夫か?

島根県の「竹島問題研究会」という組織が竹島が記された最古の日本地図2枚を確認したと共同通信がきのう(2013年8月1日)、報じています。1760年代のものだそうです。 わたしは、120%竹島は日本領と確信しています。 しかし、この史料を盲目…

2冠達成がまたもや筑摩選書!歴史本書評まとめ

毎週恒例の新聞書評から歴史本をピックアップした「まとめ」です。(7月28日分)今回は、先週2冠を達成した「江戸の風評被害」(筑摩選書)が3冠達成なるかがポイントでしたが、今週は3冠達成ならず!かわりに別の筑摩選書が2冠を達成し、3冠にリー…

夏祭りの写真を更新していく!つもり

石川県の能登島では県無形民俗文化財「向田の火祭」が7月27日に行われました。30メートルの松明が倒れた方向で、豊作かどうかなどを占うお祭りです。伊夜比竎(いやひめ)神社というかわった名前の神社が関わっているんですね。 北國新聞社 | ふるさと…

平安時代の東北地震津波(貞観地震)の復興について

福井の若狭湾そいには、三方五湖という湖があって、そのうちの水月湖は、湖底に7万年の堆積物が地層のように積もって、この間の1年ごとの年代測 定の基準となる世界的に超貴重な史料となっています。それを年縞(ねんこう)と呼ぶのですが、そのことを木曜…

地獄を表現するのは楽じゃないです。

一個人でもらくらく暮らせる現代の先進国と違って、世界の大多数と江戸時代以前の日本では、社会の秩序を守るのは法律ではなく、宗教なんですよね。イスラム教での女性の人権侵害やキリスト教とイスラム教のぶつかりだ、マイナス面も多いのですが、社会の維…

「等伯」で直木賞の安部龍太郎の最新戦国コラムの最速レビュー

いま、一番熱い歴史作家といえば安部龍太郎さんでしょう。安部さんが雑紙での連載コラムをまとめた『安部龍太郎「英雄」を歩く』を7月20日、日本実業出版社から刊行しましたので、世界最速レビューしてみました。こういう取材メモが雑紙連載になったり、…

伊勢神宮のピカピカの新正殿披露

伊勢神宮の式年遷宮が秋に迫る中、新しい正殿がきょう(2013年7月26日)、地元などの奉献団や報道陣に公開されました。市内を流れる宮川などで集めた白い石(社殿の地に敷き詰める)を内宮と外宮に運ぶ、新社殿が造営された御敷地(みしきち)に置く、…

龍馬の血判状がはじめて見つかったので、まとめ中

龍馬の血判状といえば、1861年、27歳で参加した「土佐勤王党」の血判加盟ですが、その2年前の血判が見つかりました。こっちは砲術への入門の誓いです。 龍馬の血判そのものが見つかるのは初めてとか。 各マスコミの報道や周辺情報をこちら(Bushoo!Ja…

安芸一の宮の厳島神社で船のおまつり動画

世界遺産で安芸一の宮の厳島神社(広島県廿日市市宮島町)で恒例の管絃祭が24日、沖合の大野瀬戸などで行われました。宮を現在の形に改修した平清盛が都から伝えたとされているお祭りで、日本三大船神事の一つ。 今年の動画を探してきました。

今週の歴史本の新聞書評まとめ更新しました。#書評 #歴史

恒例の新聞4紙(7月21日付け)から歴史本をピックアップしました。お手数ですがリンク先で、読んでください。↓歴史本書評まとめ ~新聞各社の注目書籍を1分で解析~ | BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン) きのう告知したように、しばらく、立ち上げに参画し…

信長を手玉にとった天皇

手玉にとったとは言い過ぎですが、天下人相手にうまく立ち回ったのが、この時の正親町天皇(おおぎまちてんのう)です。信長は天皇の座を狙う革命思想を持っていたのか?それとも…、という話を、学説からひもときました。 Bushoo!Japanに寄稿です。織田信長…

連載執筆のお知らせ

恵美嘉樹の二つの連載のお知らせです。 ひとつは毎週連載のハザードラボでの「ハザード今昔」 火山の土石流から必死で逃げ、高台のお寺へ駆け込もうとした階段、わずか「15段差」が、とある村人たちの生死を分けた――。こんな災害の悲劇が江戸時代の群馬であ…

古代トルコの大帝国「突厥」最東端の碑文発見についての報道まとめ

大阪大が、モンゴル東部で8世紀の古代トルコ文字(突厥文字)が刻まれた碑文を発見した、7月16日に発表しました。 これまでモンゴル西部では見つかっていましたが、東部で見つかるのは初めてで、注目されます。各紙が報じていますが、それぞれ情報が小出…

祇園祭TheMovie2013

7月17日には京都の祇園祭のメーン、山鉾巡行。 京都のテレビKBSがきれいな動画をユーチューブにアップしてくれてはりますどす 出発から注連縄切り(3分)

世界遺産の十字軍の城が空爆される。シリア内戦前、内戦中、空爆の3つの動画

「世界でおそらく最も保存状態のよい城郭」と、アラビアのローレンスのモデル、イギリス軍将校TEローレンスに言わしめた、シリアの中世の古城クラック・デ・シュバリエ( Krak des Chevaliers)が2013年7月12日、空爆を受けました。十字軍時代の聖ヨ…

古代の東北で元蝦夷たちが泣く泣く刻んだ馬の絵に秘められた歴史

覚えていますか? 今年の6月に、岩手県北上市の八幡遺跡で、900年前後の馬の絵を線で刻んだ土器が出土したというニュース。 9世紀(平安時代)の岩手県で、はじめて馬をかいた土器が見つかる!【画像あり】 - 歴史ニュースウォーカー 恵美嘉樹は、市教…

世界記憶遺産に登録された藤原道長の「御堂関白記」が登録後、初公開

世界記憶遺産に登録された藤原道長の「御堂関白記」や「書聖」王羲之と間違えられるくらいうまい小野道風などの書を展示する特別展「和様の書」が上野の東京国立博物館できょう(2013年7月13日)から開幕しました。9月8日まで。 公式HPはこちら htt…

源頼朝の背中を押した東海地震?正義の蘇我氏を倒したクーデター

きょう(2013年7月12日)は、源頼朝が征夷大将軍に任じられた日です。 1192で有名なあれです。(関連エントリーそれでも「イイクニつくろう鎌倉幕府」が正しい、たった一つの理由【続編追加】 - 歴史ニュースウォーカー) 貴族の世から武士の世という変…

もしもピアノがひけたなら歴史がすべて分かるはず〜【今週の歴史本書評まとめ】

暑いですね。夏ばてで体調くずし気味です。みなさんもお気をつけて。またまた金曜日になってしまいましたが、今週(7月7日)の新聞書評からの歴史本まとめです。 西田敏行さんの「もしもピアノがひけたなら」。阿久悠さんの作品だったんですね。 というわ…

中国最古?の文字のはっきりくっきり画像をようやく見つけたよ

甲骨文字より1000年古い中国最古の文字?という話がきのう(2013年7月10日)出ていましたが、新聞を見ても、はっきりした画像が載っていません。 http://mainichi.jp/select/news/m20130710k0000m030117000c.html(画像いちおうあり) 遺跡の名でぐぐっ…

平等院鳳凰堂が1100年頃の姿に再現へ。動画・写真ニュースへのリンクなど

関白の藤原頼通が極楽浄を現実の世界に具現化しようとして1053年に建てた平等院鳳凰堂が、当時(正確には創建から50年後)の姿になってよみがえります。 京都宇治の平等院がきのう(2013年7月9日)、改修後の新デザインについて発表しました。赤…