歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

最古の竹島の地図は本当に大丈夫か?

 島根県の「竹島問題研究会」という組織が竹島が記された最古の日本地図2枚を確認したと共同通信がきのう(2013年8月1日)、報じています。1760年代のものだそうです。
 わたしは、120%竹島は日本領と確信しています。

 しかし、この史料を盲目的に「やっほー!大勝利」と騒ぐのは早急だと思います。

 端的に言えば、もとの地図に竹島の部分を加筆したものではないかという疑問です。

鬱陵島の横に「見高麗猶雲州望隠州」と記され、「鬱陵島から朝鮮(高麗)を見るのは、出雲国(雲州)から隠岐国(隠州)を見るくらい近い」

 これも「へえ。わざわざ日本から外国を見ると書いてあるんだから、やっぱり日本だね」と言いたくなりますよね。

 新聞で全体を写した写真は非常に小さいので、はっきり分かりませんが、こうした表記は、沖ノ島(福岡県)、見島(山口県)、舳倉島(石川県)など、古代から半島との交流があった離島についてもむしろ記載されるべきと思いますが、どうも竹島のように長い文言は書かれていなそうです。

 

万が一、後世に加筆されたものだと、かえって大変なことになりますんで。

ニュース元
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013080202000148.html