世界史は病気と災害に満ちている【ハザードな歴史ニュース3連発】
人類が将来も絶対に成し遂げられないことは「不死」。歴史とは病気や災害などを回避することで作られていったといっても過言ではありません。
自然からのハザードを忌避するために採用した方法が、戦争をしたり、奴隷にしたりしちゃうというのが人類の悲しいサガなのですが。。。
エジプトでは上は動脈硬化、下は栄養失調
【3月13日 AFP】喫煙や過食、運動不足といった現代の悪習慣と関連づけられることの多い動脈硬化だが、紀元前2000年ごろのミイラをスキャン検査したところ、古代の人々にも動脈硬化があったことが明らかになった。11日の英医学専門誌「ランセット・ニューロロジー(Lancet Neurology)」に掲載された。
この人は、ミイラになるくらいですから上流階級だったのでしょうね。
いいもん食って、だらだら寝ころんでいられた生活の背景には、無数の下の人たちのように酷使された人もいたのです。
今は、低収入の人が働かずにニートやネトウヨという特権階級にいられるのだから、現在日本は世界史上、突き抜けた社会を構築したようです。
これはもしや浄土達成?苦笑
古代エジプトの都市アマルナの壁に刻まれた彫刻は、豊かな暮らしを物語る。農場では牛が肥え、倉庫には穀物と魚があふれ、ファラオは音楽家の演奏を聴きながら肉のごちそうを食べている。
しかし、アマルナでの暮らしは、少なくとも一般庶民には過酷な労働と貧困に耐えるものだったことが、最新研究によって示唆された。
アマルナの平民墓地から発掘された人骨を調査したところ、子どもの多くは栄養失調で発育不全だったことが明らかになった。大人も過酷な労働に従事していたらしく、事故による負傷の痕が多く見られる。
イギリスではペストで死んだかもしれない大量の人骨
ロンドンでは、ペスト(黒死病)で死んだ人たちを埋葬した場所を掘り当てちゃったようです。
中世のヨーロッパを壊滅させたペスト菌は、日本では明治になるまでこなかったようで。
日本史上、もっとも猛威をふるった病気は、疱瘡(天然痘)です。
聖徳太子のお父さんもたぶんこれが原因で犠牲になり、伊達政宗も疱瘡で片眼をなくしました。
日本で一番古い記録は、『続日本紀』に、735年の記録です。その2年後には、藤原家のトップ4(4兄弟)が相次いで死亡するという前代未聞の大流行をおこしました。このときは「初め筑紫より来り、夏を経て秋にわたり、公卿以下、天下百姓相継いで疫死す」とあり、大宰府あたりで中国や朝鮮半島から来た人に移されたのだと思われています。
今は、黄砂とPM2・5が来襲中。。。まだましか。
【3月16日 AFP】ロンドン(London)の新鉄道路線の建設現場で、14世紀に欧州を襲った黒死病(Black Death)の犠牲者と思われる13体の人骨が発掘されたと、考古学者らが15日、発表した。(略)
考古学者らによるとこの場所は、中世の記録に記された疫病犠牲者の墓地の可能性がある。この墓地には、黒死病で亡くなった最大5万人の遺体が埋葬されたという。黒死病により1348〜53年の間に欧州全人口の3分の1が死亡した。
日本のハザードの歴史については、恵美嘉樹のWEB連載(ハザード今昔物語@ハザードラボ)もぜひ読んでくださいませ。
そうそう、
人類史と病との関係といえば忘れてはならない名著があります。
こんな壮大な物語は、指輪物語以来でしたよ笑
読んだことのない歴史ファンは、図書館へGO!
時間のないひとはDVD(5000円くらい)でどうぞ。
続編でたのは知っていますか?
つん読ですが、早く読んでレビューしたいです。
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