青空に浮かぶ黄金の阿弥陀仏だった?【宇治の平等院鳳凰堂】
世界遺産の平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の本尊の阿弥陀如来像が平安時代には金箔で黄金に輝いていたとの調査結果を昨日(2013年1月31日)平等院が発表しました。各紙が報道しています。
1053年に造営された平等院鳳凰堂は、現在、本格修復中です。
それに合わせて内部を徹底的に調査している最中です。
内壁は青でしたから、深い青空に浮かぶ金色の阿弥陀如来ということだったのでしょう。
本尊の金箔は96・9%、天蓋の金箔は96・3%と高い純度だったそうです。
コメント集です
平等院の神居文彰住職は「青色を象徴的に使用した堂内に、穏やかな赤金(あかきん)の阿弥陀仏が均一な光を発していた。阿弥陀仏を拝した人は、一様に驚嘆したことだろう」と言う。(産経新聞)
金箔の原料は砂金とみられる。調査を行った京都造形芸術大学の岡田文男教授(文化財科学)らによれば、当時、色によって最も良い砂金を選別し、それを一度溶かして金塊にした上で、木づちなどでたたいて薄くのばし、金箔をつくったと考えられるという。(産経新聞)
調査した京都造形芸術大の岡田文男教授は「当時、紫磨金(しまごん)と呼んだ黄金の輝きを現出させるため」と話している。(日経)
岡田教授は「仏像を柔らかく光らせるための特別な技法だと思われる。仏像の製作技術や修復方法を考えるうえでも貴重な発見だ」と話しています。(NHK)