【非のぼうの城】ちゃんと落城していた埼玉県の北条氏の城 #のぼうの城
=秀吉軍によって落とされ炎上した城の虎口。読売新聞HP
秀吉による小田原攻めの相手は、北条氏です。
南関東を支配していた北条氏の支城を、秀吉軍は圧倒的な物量で次々に落としていきます。
そんななか、本城の小田原城が落ちたあとも、唯一落城しなかったのが、あの「のぼうの城」の忍城(おしじょう、埼玉県行田市)です。
なぜ「落城しなかった」についての真の理由は、過去に書いたとおり、「秀吉が小田原攻めのフィナーレを飾るパフォーマンスの地として、あえて落とさず、攻撃も禁止していた」という、物語的には残念な史実です。
忍城以外は、がんがん攻め落とされています。
そんな城の一つ埼玉県所沢市の「滝の城跡」を発掘したところ、焼け落ちた虎口(こぐち)の城門の跡が見つかりました。
ちゃんと地元では「伝承」として、秀吉方の浅野長政によって1日で落とされたという『落城伝説』が伝わっていて、それを裏付ける発見になりました。
約20年前にも調査が行われて、焼失した別の門の跡が見つかりましたが、ほかに火災の跡がなかったため、今回が決定打となりました。
虎口は、防御性能を高めた城の入り口で、奥には守備側の兵を隠す馬出(うまだし)がありました。
きっと最後の激戦地となったのでしょう。
2月2日に計4回、現説が行われます。事前申し込みが必要なようです。市文化財保護課(0429−98−9253)。
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