歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

「とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話」の話題の中心がねとらぼになってしまう理由

話題の「とある新人漫画化に、本当に起こったコワイ話」をキンドルで読みました。 いやぁ凄まじかったですね。

無料で1600枚のカラー色紙を描かせるだけでなく、東京に呼んでおいて宿泊先の手配(作者は女性)などをしない、年末に打ち合わせのアポを忘れるなどの担当編集者の所業は、読むだけでいらつきますし、ドキュメンタリーなので、爽やかなオチというわけでもありません。

こんなありえない編集者が大手のKADOKAWAに存在することが、まずなかなか信じられません。

KADOKAWAと言えば、次々に中小の出版社を吸収しては、部門ごとつぶしていく印象があり、とくに歴史かいわいでは、新人物往来社が消滅したことからもそのイメージが根強いです。

数多くの(優秀といわれる)歴史の編集者が、リストラ激しいKADOKAWAから去っていたことも聞きます。

しかし、マンガはやっぱり儲かっているからでしょうかね。こんな編集者でもずっといられるんですね。

場外乱闘気味になっているねとらぼのくだりは、このとき、作者は完全に精神的に病んでいるということが、マンガからも見て取れるので、作者はマンガに描いたように感じ取ったのでしょう。

なにしろ、作者も初めて、ねとらぼに書かれたことを問題の編集者から「ねとらぼ編集部への電話番号」(抗議するように暗示)とともに伝えられているので、ねとらぼの記事自体をちゃんと読んでいなかった可能性が高いのでしょう。

つまり、彼女が抗議した「ブログの丸写し」や「作品全体をそのまま掲載した無許可転載」は、ネットに残る当時のねとらぼの魚拓記事を見ても指摘はあたらないので、こうしたウソの情報(ブログ丸写しや無許可転載)を、問題の編集者から説明されて、そのままそうだと思いこんで抗議に及んだと想像できます。

つまり、この編集者が仕事ができない上に嘘つきというどうしようもないということで話は済むのではないでしょうかね。

ねとらぼはこのお話の中で、とても1章を割くほどの当事者ではないので、飛鳥新社の編集者さん(真人間に描かれています)が本来は、ネームなどを見て、「ここは匿名にしましょう」とアドバイスするというのもありだったのかもしれませんね。(実際、KADOKAWA以外で、ねとらぼと飛鳥新社以外はみな匿名なようなので)

ねとらぼも、下のような感情的なお知らせを出さずに、「マンガを読むと、相当にお疲れだった時の状況が理解できました。当方では突然、激昂された電話をいただいて、状況がわからずに不快に思われる電話対応となったことをまずお詫びします。その上で、うんぬんかんぬん」とか、大人なお知らせを出せばいいのにと思いました。

 

うーん、本編よりもねとらぼの話が長くなってしまいました。

ほかの読者の感想でもその傾向がありますが、なにしろ本編は1行でまとめられます。

「素行と頭と心根がワルすぎる編集者の話」

なんといいますか、ひたすら血吹きのシーンが連続するホラー映画のようなもので、ストーリーはなく、ただ「絶叫するシーン」ばかりなのです。

(万人が異論なく、この編集者はおかしいと思うのでツッコミ用がない)

 

で、ストーリー性があるのが、ねとらぼの部分だったので、ここにレビューが集まるのかもしれませんし、そうではないのかもしれません。

 

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話

 

 【追記】

思いがけず多くの方に読んでいただいているようで恐悦至極です。

はてブのコメント気になったものについてお返事コメントをいたします。

ねとらぼtogetter“こうしたウソの情報(ブログ丸写しや無許可転載)を、問題の編集者から説明されて、そのままそうだと思いこんで抗議に及んだと想像できます”←そう。単行本を読めばそこが分かるのに!ぐぎぎ…。

よくあることなんでしょうけど、本読まずに、ねとらぼの「お知らせ」と魚拓だけを見て、作者を批判される方も多いようですが(法的にはねとらぼは問題ないし、圧力かけてニュースをひっこめさせるという作者の行動は表現者としても悪手=表現の自由を圧力でつぶすわけですから。私も下のツイッターの漫画家さんとほぼ同意見です)。

『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』に関する、漫画家・紅林直さんのコメント - Togetterまとめ

でも、この章こそ、問題の編集者ボーノ氏が天然ボケの「いい人」ではなく、あきらかに悪意のある人であるということが初めて読者に提示される場面なのです。

漫画家と編集者の1対1の関係なら、いろいろといいこともイヤなこともあるでしょう。でも、ここでは善意?の第三者であるねとらぼを巻き込んで、作者を追い込むというボーノ氏の賢さが現れる重要なところなんです。

きのうまで、お寺で修行していた清らかなお坊さんが、突然、クーデターで室町将軍にまつりあげられたとたんに、大虐殺を始める、みたいな。

ただ、書いたように、ねとらぼを実名にする必要はなかったと思います。

そして、それは飛鳥新社の編集者の仕事だと思います。

 

新人物往来社は中経出版に吸収されてるので部署では残ってると思いますよ(同じビルの関連会社を中経出版に一本化した形)。吸収後廃刊になった雑誌もメディアファクトリーとかもないはずですし。

角川に買収される前に中経出版に買収されたことは存じ上げていましたが略しました。ちなみに廃刊(いちおう休刊)となったのは、新人物往来社(途中から中経、KADOKAWA)の『歴史読本』という雑誌です。

締めでねとらぼが責めてるのは出版社なのにどんどんねとらぼ対個人の図式になっていく2017/06/13

このまま、飛鳥新社がボーノ氏と同じように、ねとらぼへの対応を作者に任せるようになったらイヤですね。いまのところ、そうなりそうな悪寒がしますが。

ただ、佐倉色さんはめっちゃ仕事ができる方なんですよね。

 

 

 こうやって、作者のほうがどんどん速攻で対応してしまうと。飛鳥新社が逃げているわけではなくても、飛鳥新社側に、「対応が遅い」や「作者をまたも餌食にするのか」と批判が集まってしまう恐れがあります。これまた、作者、ねとらぼ、飛鳥新社の3者がダメージを食うだけで、ボーノ氏高笑いという状況になりそうで、心配しております。

 

おまけ

本当はこっちのほうが本業なので、もしよろしければ読んでください。

bushoojapan.com

 

 

子供の目のクマはスポーツ性貧血かも(医療系まとめサイトはホント駆逐されてほしい)

WelqをはじめSEOによるネット広告を稼ぐための「医療系まとめ」サイトの迷惑さはいまさら言うまでもありません。が、実際に迷惑なので、

<比較的元気で熱もない体育会系の子供が、「目のクマ」や「頭が痛い」、「かかとが痛い」>

と言った、極めて限定的な症状だったケースを、わたし個人の経験から紹介します。

 

「子供」「目のクマ」で検索すると、ずらっとまとめ記事が掲載されています。

その中のものは、冒頭だけ「子供」と書いていますが、実際には、よくある女性の悩みまとめにある「クマには青くま、黒くま、赤クマの3種類がある」という内容がずらずらとコピペされて文字数を稼ぎ、さらにその下には、彼ら(まとめサイト作成者)にとっては重要なマネタイズである「ルテインサプリメント」を紹介する内容で締められています。

 

こんな情報はゴミであることは言うまでもないのですが、同じような内容がグーグルで1ページ目に出ると、探すのもいやになります。

 

さて、症状としては

・小学生

・ほぼ毎日スポーツクラブ

・運動会が終わった直後

・疲労が溜まっているような雰囲気

・かかとが痛いという

・頭が少し痛いという

・熱は平熱

目の下にクマ

でした。

 

親の判断としては「やりたくない病(気持ちの問題)かしら?」と思いつつ「どこかちょっとおかしい」と、ひっかりがありました。

 

そこで、冒頭のように検索したわけですが、なにも役立たず。

 

ほっておこうともしたのですが、気になるのが晴れずに、お医者さんと話す機会があったので(診療外ですが笑)

「熱ないから病院いっても無駄ですよね?」と聞いたところ

「貧血の可能性があるので、熱がなくても小児科で採血してもらうといいです」と意外なことを言われました。

 

熱なし=病院いっても待っているだけで風邪薬だされて終わり、みたいな先入観を持っていたからです。

 

なんでも「行軍血色素尿症」と言うそうです。

兵士たちが歩きすぎてかかとの部分で赤血球が物理的に破壊されて貧血になったことから命名されたそうです。色の濃い尿が出るのも特長だとか。

かかとに衝撃を与えることで赤血球が破壊されているとは想像もしていなかったです。

最近は行軍する人が少ないので「スポーツ貧血」とも言うようになっているようです。

赤血球が貧血レベルまで減っていると、安静にして時間とともに赤血球の回復を待つしかないようです。

あと、予防方法は靴にクッションを入れること。

うちは「俊足」的な1000~2000円くらいの安いシューズで、ふだんのランニングをしていましたが、ランニングシューズに買い替えました。アルペンのプライベートブランドの3000円台ですけど笑

 

Amazonを中華詐欺に乗っ取られてアカウントを回復するまでのたったひとつだけの方法

対岸の火事とおもっていたわけではありませんが、やられました。

月に1度くらいまとめてお買い物するプライム会員なのですが、ログインできない。

買い物履歴をみると、なぜかキンドルの履歴だけは見えるので、中途半端にログインはできているとしばらく思っていました。

おかしいなぁと思って、登録メールを見てみると、(ふだんアマゾンは自動振り分けでタイムラインには載らないようにしていたので)

冬虫夏草を大量に大阪の中国人宛に購入されているではないですか!

冬虫夏草が換金性の高い商品だとこのとき初めてしりました。

アマゾンは新たな発送先を指定すると、あらためてクレジットカードの情報を打ち込む必要があります。なので、カード自体の情報が漏れていなければ、わたしのカードから引き落とされることはないので、詐欺集団は別途、どういう手法かで入手したカードの情報を入れたと思われます。

そのカードの真の持ち主が被害にあっていることに気づくまで、冬虫夏草を繰り返し注文するという手法のようです。

*早く方法を知りたい人は→アマゾンの問い合わせのフリーダイヤル0120-999-373へかけようというのが結論です。

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声に出して最初から読みたい進撃の巨人第1巻ネタバレあらすじ

進撃の巨人を1巻からあらためてキンドルで読み直しています。

kindleのキャンペーン中かのようで、40%のポイントがついています。つまり4割引き!だったからです。(2017年4月23日現在)

結局全巻そろえてしましました笑

自分があとで読み返して伏線などに「うーむ」とうなって楽しむためのネタバレなあらすじ紹介なので、伏線についてもどんどん指摘し、さらにその答えもバンバン書いてしまいます。

ですから、ネタバレしたくない人は読まないくださいませ。(とはいえ1巻など前半を知らない人はほとんどいないと思いますが)

 

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 

最初のシーンは、超大型巨人が壁の向こうから顔を出しています。

それを口をぽかんとあけてエレン、ミカサ、そしてアルミンがみています。

なんと、このときはアルミンのほうが背が高いようですが。。。

それはともかく

「その日、人類は思い出した

ヤツらに支配されていた恐怖を・・・

鳥籠の中に囚われていた屈辱を・・・・・・」

とのイントロで始まります。

シガンシナ区も、このとき(1巻)は書き込みがおおざっぱで家の数がだいぶ少ないですね。↓

f:id:emiyosiki:20170423130104j:plain

そういうツッコミはもうこれくらいにしておきまして、ネタバレでストーリーを追ってきます。

 

次のシーンは、背中に羽のマークを背負った馬に乗った集団。

巨人に襲いかかる軍団、もちろんご存知のとおりの調査兵団です。

このとき指示を出しているのは、のちの隊長ではありません。(伏線です)

立体機動という初めてこのマンガを見たときに、厨二ごころがグラグラに揺さぶられたことを思い出します。

 

また、すぐに次のシーンに切りかわります。

「いってらっしゃい エレン ーエレン」

のセリフにかぶさって、幼いミカサが眠っているエレンを起こします。

このセリフはミカサの声ではないようです。

起きたエレンは「イヤっ…なんかすっげー長い夢を見ていた気がするんだけど・・・・」と、涙を流しながらつぶやきます。このセリフと同じセリフを22巻でエレンは言うのですが、それはずっと先の話。

 

町に壁の外から調査兵団が帰ってきました。

しかし、彼らは傷ついており、凱旋とは程遠い様子です。

隊長の男に、息子が死んだ母親がすがりつきます。なにか息子の死が役立ったのではないかと。

しかし、隊長は「我々は今回もなんの成果も得られませんでした!」と涙を流しながら言うのです。

 

それを見たエレンとミカサは家に帰ります。

お父さん(グリシャ)はお医者さんです。

ミカサが「エレンが調査兵団に入りたいんだって」と母親のカルラに告げます。

反対する母に対して、父は聞きます。「どうして外に出たいんだ」

エレンは答えます。

「外の世界がどうなっているのか何も知らずに一生壁の中で過ごすなんて嫌だ!」

母は父にエレンにあきらめさせるように説得してといいますが、父は「人間の探究心とは誰かに言われて抑えられるものではないよ」といって、「帰ったらずっと秘密にしていた地下室を見せてやろう」と鍵をみせて、回診に出ていきます。(この鍵で地下室に入るのは第一部の最後である22巻です)

 

 

エレンとミカサ、そして友達のアルミンが町で話していると、大きな音がします。

そうです50メートルの壁を越える超大型巨人が現れました。

巨人は門を蹴り破ります。穴から巨人が次々に町に入ってきます。

あわててエレンたちが家にもどると、門の破片がエレンの家におちて母親が瓦礫にはさまっていました。

そこへ、金髪の女の巨人が近づいてきます。

助けに来たのは兵士のハンネス。しかし、母親は戦うことではなく、子どもたち2人を連れて逃げてと懇願します。

戦うつもりだったハンネスですが、巨人を目の当たりにして、恐怖が先立ち、子どもたちをかかえて、エレンの母カルラを置いていきます。

母は「ありがとう」といいますが、「行かないで」と言いそうになるのをぐっとこらえて巨人に食われるのです。

もうみなさんがご存知のとおり、エレンたちの住んでいたシガンシナ区は、ウォール・マリアという大きな壁に突き出た町です。シガンシナ区の外側と内側にふたつの門があり、二重になっているのですが、武器が効かない鎧の巨人によって、内側の門もやぶられます。

これでウォール・マリアという人類の3分の1の領域が住めなくなったのです。

その後、ウォール・ローゼまで人類は後退しました。

 

 

あれから5年、訓練兵たちが卒業します。

その中のベスト10が呼ばれます。

主席 ミカサ・アッカーマン

2番 ライナー・ブラウン

3番 ベルトルト・フーバー

4番 アニ・レオンハート

5番 エレン・イェーガー

6番 ジャン・キルシュタイン

7番 マルコ・ボット

8番 コニー・スプリンガー

9番 サシャ・ブラウス

10番 クリスタ・レンズ

 

再三警告していますが、この記事はネタバレですので、ここから10数巻以降のことをどんどんばらしていきますので、まだ読んでいない。これから読むという人は、ここでストップして、お買いもとめください。

さぁ、ネタバレ行きます。

 

 

10人のうち、ミカサをのぞく2-4位までの3人は、知恵のある巨人の器です。

選りすぐりの才能として送り込まれた彼らですが、驚くべきはそうした3人をこえる、ミカサの力量です。しかも、「歴代の主席のなかでも逸材」とのこと。

 

さて訓練兵には、3つの選択肢があるそうです。

・駐屯兵団

・調査兵団

・憲兵団

です。

安全な内地の憲兵団に行けるのは上位10人だけ。

 

エレンは調査兵団を希望します。当然、守り主のミカサも調査兵団です。

この夜、エレンはハンネスと会います。「グリシャ先生(父)と最後にあったのはエレンだが(グリシャ先生は行方不明)、なにか思い出したか」と聞くと、突然、エレンは、父が自分に注射をしようとしていることを思い出す。

次の日の夜、エレンたちが壁の上で大砲の整備をしていると、突然、また超大型巨人があらわれます。

あらわれたときの熱風で壁の下に落とされるエレン達だが、かろうじて立体機動で立て直しました。

しかし、超大型巨人はまたも壁を蹴り破ったのです。

エレンは立体機動で巨人の弱点のうなじにまわりこみますが、巨人は高熱を発して姿を消しました。

中に入ってきた巨人たちと、エレンたちの戦いがはじまりますが、次々に食われる訓練兵たち。エレンも左足を食われてしまいました。

さらに友人のアルミンもなすすべもなく、巨人につままれ呑みこまれます。

片足を失ったエレンは巨人の口のなかに飛び込むと、アルミンの腕をつかみ、外に放り投げて、自分はさらに腕を噛み砕かれ、飲み込まれてしまいました。

2巻に続く。

 

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 

進撃の巨人(2) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(2) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

第一部壁の中編の完結!進撃の巨人22巻ネタバレあらすじ

進撃の巨人22巻(2017年4月7日発売)は、1巻から始まった「壁の中」編つまり事実上の第一部の最終巻となります。

87話から90話まで収録されており、90話のタイトルは「壁の向こう側へ」です。

21巻の後半から始まった謎ときの続きとなり、重要なネタバレが満載ですので、知りたくない人は読むのをストップして本編をお読みください。

 

進撃の巨人(22) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(22) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 


【PV】『進撃の巨人』第22巻 発売中!

 

エレンの父グリシャ・イエーガーが残した3冊の本には世界の真実が書かれていました。

中世的な(唯一立体機動だけが現代をも越える技術ですが)世界で、人類はすべて壁の中にしかおらず、壁の外の人はみな巨人に食われて絶滅したと思われていました。

しかし、これは100年前に、記憶を操作できる「始祖の巨人」を持つフリッツ王が、歴史を改ざんしたものでした。

戦うことを放棄して滅びるのを待つというのは、理解しがたいかもしれませんが、察しの通り、戦後日本の「平和憲法」や「核の抑止力」を暗示しているのでしょう。

グリシャは、大陸にのこった唯一の生き残りダイナと結婚し、ジークが生まれます。

グリシャとダイナは、ジークを二重スパイとしてマーレの戦士の養成機関に送り出しますが、ジークは、自分のことよりもエルディア復興ばかり言い、愛を感じさせずに思想を押し付ける両親をマーレに密告しました。

この密告で、エルディア復興派という反政府地下組織は摘発され、メンバーは全員、楽園へ送られることになります。

グリシャは、船でパラディ島へ運ばれます。

まわりには仲間たちも並んでいます。

グリシャを「巨人化による終身刑」に処する担当者は、幼いころに妹が殺された時にいたマーレの治安当局の2人のうちの1人でした。

さらには、妹を殺したもう一人の当局の男もいます。

メンバーのなかまたちは首のうしろに巨人の髄液を打たれることで、次々に巨人になります。

そしてダイナもあらわれます。

ショックを受けるグリシャ。なぜなら、ダイナの巨人化だけは避けようとグリシャは尋問で、彼女が王家の生き残りだと告白していたからです。

「なぜ ここに 伝わってないのか

俺は洗いざらい全部話したぞ

お前らマーレにとっても彼女は重要なはずだ

彼女は王家の血をー」

なでいったところで、治安当局の男(クルーガー)に押さえつけられます。

(俺はこいつの部下に言ったぞ まさかこいつが揉み消したのか?)

ダイナは巨人にさせられます。

最後に

「グリシャ 私はどんな姿になってもあなたを探し出すから」

といって巨人になりました。

ダイナの巨人は、エレンの母を食べたあの女型の巨人でした。

ここで、エレンが独房のなかで目覚めます。

エレンは父のグリシャと記憶が合体していたのです。

リヴァイへ反抗したことでエレンとミカサは懲罰房に入れられていました。

再びグリシャの記憶にシーンは戻ります。

最後の一人となったグリシャ。

妹を殺した男に「15年前 俺の8歳の妹を犬に食わせたのはお前だろ」と問い詰めますが、男は「ひとが化物に食われうのが面白いんだよ」と言い、グリシャは巨人にせずに、巨人たちに食わせるために突き落とそうとします。

その瞬間、突き落とされたのは、グリシャではなくこの男グロス曹長でした。

突き落としたのは治安当局のもう一人の男クルーガーです。

男は巨人に食われます。

クルーガーは言います。

「どうだ?これが面白いと思うか

俺がフクロウだ」

と、自分が内部工作員であることを明かし、

「覚えておけよ グリシャ

巨人の力はこうやって使う」

といって、ナイフで手のひらをきると、エレンと同じ巨人に変化して、マーレの船や残りの治安当局者たちをすべて破壊、殺し尽くします。

この場所には、グリシャとクルーガーの2人だけ。

クルーガーはなのります。

「俺はエレン・クルーガー

9つの巨人の一つをこのみに宿している

つまりはお前と同じユミルの民だ」

医者に協力者をつくり血液検査をくぐりぬけマーレ人として侵入していたのです。

「何千人ものユミルの民の指を切り落とした

何千人もここで巨人にしてきた 女も子供もだ

すべてはエルディアのためだったと信じている

時間がない

グリシャ お前に最後の任務を託す

これから壁内に潜入し 始祖の巨人を奪還しろ

俺から巨人を継承しその力を使ってな

クルーガーはグリシャを巨人化して、自分は食われるというのだ。

ここで巨人の秘密があかされる。

「9つの巨人」を継承したものは13年で死ぬ

ということだった。

13年は始祖ユミルが力に目覚めてから死ぬまでの時間に相当する年月で、始祖ユミルを越える力は持てないというのがその理屈だ。

これでグリシャが巨人が襲来した際に自分で戦うのではなく、エレンに託した理由も判明した。すでに13年が近づいていたのだ。

逆算すると、5年前に巨人を父から継承したエレンは残り8年の人生となる。

クルーガーの説明は続く。

食われないまま13年がたつと、それ以降に誕生するユミルの民の赤子に突如として継承される。距離や血縁とは無関係に。

これはユミルの民がすべての道でつながっていることを意味する。

巨人を形成する血や骨はその道を通り送られる。

ときには記憶や誰かの意志もその道をとおるために、時空をこえて、記憶がよみがえることもある。

すべての巨人、すべてのエミルの民はすべて一つの座標でまじわっている。

それが「始祖の巨人」だ。

ライナーたちが、「座標」をエレンにおさえられたら大変なことになると言っていたのは、エレンが(というか父のグリシャが)真の王を食べたために「始祖の巨人」も持っているからだ。

クルーガーがダイナを見捨てたことの理由は、マーレにダイナが王家とわかると、王家のものしか、始祖の巨人をちゃんとコントロールできないために、ダイナを死ぬまで、大量に子供を産ませるためだけの「巨人生産機械」とされることを心配したからだった。

クルーガーは最後の情報を伝える。

クルーガーの持つ9つの巨人の一つの名前だ。

「その巨人はいついかなる時代においても自由を求めて進みつづけた

自由のために戦った

名は

進撃の巨人

ここで、シーンはエレンたちに戻る。

エレンとミカサは牢屋から解放され、女王に謁見することになる。

女王のヒストリアは、部屋でライナーからたくされた親友ユミルの手紙を読んでいた。

ユミルは60年以上前に、孤児だったころに「ユミル」の名前を与えられ新興宗教のみこしとして使われていたが、マーレ当局につかまり、楽園送りにさせられた元巨人だった。

60年悪夢を見ていた状況で巨人をしていたが、パラディ島に侵入したライナー、ベルトルトそしてもう一人の巨人の持ち主を襲い、その一人を食べたために、9つの巨人を継承して、人間に戻ったのだった。

女王ヒストリアや兵団、革命軍政は、グリシャの持っていた情報を会議にかける。

「始祖の巨人」がその真価を発揮する条件は王家の血を引くものがその力を宿すこと

しかし王家の血を引くものが「始祖の巨人」を宿しても145代の王の思想に捕われ

残される選択は自死の道のみとなる

おそらくそれが「不戦の誓い」

とハンジは説明します。

壁の中のエルディア人たちがマーレの侵攻を防ぐためには始祖の巨人の力を使うことが一番はやいがそれはシステムとして抑止されている状況だった。始祖の巨人は抑止力でしかないということなのだ。

しかし、過去にエレンは「無垢の巨人」を操り窮地を逃れたことがある。

王家の血を引かないエレンでも理由はわからないが始祖の巨人の力を使える可能性があるとハンジは言う。

エレンはその時のことを思い出す。

あのときは、母を食べた女の巨人を殴ったあとだったことを。

女の巨人は、ダイナ。つまり王家の血を引く者だったではないか!

しかし、ダイナだった巨人はほかの巨人にくわれてすでに存在しません。

エレンが「始祖の巨人」を扱う条件に、巨人となった王家のものと接触するということだとしたら、ヒストリア女王を巨人にする必要があることになります。エレンはこの考えを自分だけの心にしまい込みます。

会議でヒストリア女王は、こうした真実を全国民に公開することを決めました。

100年前に奪われた記憶と歴史を100年後にエルディア人に返したのです。

その後、勲章の授与式で、エレンは女王ヒストリアの腕にキスをして接触しました。

その瞬間、父のグリシャと前代の「始祖の巨人」の器だったヒストリアの姉が、対峙する場面が記憶として流れ来ました。

グリシャ「私は壁の外から来たエルディア人 あなた方と同じユミルの民です。

壁の王よ!

今すぐ壁に攻めて来た巨人を殺してください!

妻や子供たちが!

壁の民が食われてしまう前に!」

グリシャの言葉を聞いた姉は一度目をつぶると、決意を秘めた光とともに目をあけます。

この後、グリシャの「進撃の巨人」と壁の王の「始祖の巨人」が戦うのですが、始祖の巨人が敗北しました。

壁の王の父は、無敵のはずの始祖の巨人が負けたのは、彼女が経験不足だったからと理由を説明していましたが、どうやら彼女は壁の民を救うために、不戦の誓いをはずす最後の手段として、王家から始祖の巨人を別のユミルの民に渡すためにわざと負けたように見えました(これは私の感想なので、いずれ明らかにされることでしょう)

1年後、ウォール・マリア内の巨人はすべて掃討され、シガンシナ区への入植が始まりました。

壁が突破されてから6年が経過しています。(エレンの命は残り7年)

調査兵団はウォール・マリアのさらに外に出て、「海」を目指して調査にでかけます。

巨人たちは人間を求めて集結する習性があるので、ほとんどがウォール・マリア内に集まっていたために、島内に巨人はほぼ全滅したのです。

兵団たちははじめて海を見ます。

この島の果てについたのです。

巨人もすべていなくなり、人類は勝利しました。

しかし、真実の歴史を知った今、それは本当の勝利ではありませんでした。

エレンは言います。

「壁の向こうには海があって

海の向こうには自由がある

ずっとそう信じてた

でも違った

海の向こうにいるのは敵だ

何もかも親父の記憶で見たものと同じなんだ

なぁ?

向こうにいる敵

全部殺せば オレ達

自由になれるのか?」

この世に真の自由は存在するのか?

重い命題を突きつけられて、この壮大な物語の第一部ともいうべき壁の中編は幕をおろします。

23巻からは時間が数年経過し、さらに場所はパラディ島ではなくマーレの大陸に移ります。

 

 

進撃の巨人(22) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(22) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

吉田松陰の形見と前橋市が認定した短刀に真贋論争

色々な禍根を残した2015年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」。

とりわけヒロインと結婚する楫取素彦(かとりもとひこ)は維新後に群馬県令となり、県庁を高崎から前橋へ移したことで、高崎市民から「悪」の象徴とされている。

逆に前橋市民にとっては恩人といえる。

その前橋市が今年(2017年)3月28日に、松陰の形見の短刀が本物と判明したと発表し、3月31日から5月7日まで前橋文学館で公開されている。

この短刀は、松陰の妹の寿(ヒロインの姉で、素彦の最初の妻)が持っていたもので、群馬出身の実業家・新井領一郎が1867年に渡米する際に渡されたもの。

アメリカカリフォルニア州在住の新井の曽孫の家に残っていた短刀で、それが昨年、前橋市に寄託されたとのこと。

この短刀は偽物ではないかとの疑惑が持ち上がっていると、2017年4月17日(月)発売の週刊ポストで報じられている。

同誌によると、形見の短刀の存在を示すのは、新井の孫である故ハル・松方・ライシャワー(元駐日米国大使夫人)が1986年に英語で出版した『絹と武士』(日本語は87年に広中和歌子訳で出版)にて、

この短刀について、

1)国富という銘が入っている

2)長さおよそ35センチ

3)さやは金細工が施された漆塗り

と書かれている。

ところが、今回の短刀は

1)国益という銘が入っている

2)長さおよそ42センチ(刀身だけだと31センチ)

3)*さやについては、雑誌の写真がモノクロでよくわからない

と、だいぶ異なる形状をしていた。

また、同誌の取材に萩市の萩博物館学芸員の道迫真吾氏が衝撃的な証言をしている。

・最初に曽孫にコンタクトをしたのは道迫氏

・短刀の写真を見たが史料と異なる点が多く本物と判断できなかった

・萩市が本物として展示する予定はない

と、否定的なコメントをしている。

では、前橋側はどうかというと、同誌の取材に対して

近現代史研究者で市参事の手島仁氏が答えている。

・出所がはっきりしている

・総合的に本物と判断した

・ハル氏の記憶が間違っている

・長さは目分量だから35センチくらいの範囲内におさまる

同誌は、「昨年8月には短刀を手渡す場面を再現した銅像が前橋公園に設置された。その経緯を考えても、結論ありきの調査という印象は拭えない」とする。

この記事だけを読むと、捏造の疑惑が濃厚だが、週刊ポストがコメントを歪曲している可能性もある。

とくに萩市側がこの短刀を「本物とは言えない」と、どこまで考えているのかが鍵を握りそうだ。

 

絹と武士

絹と武士

 

 

中世から近代へ壁の外の衝撃の歴史が明らかにされた進撃の巨人21巻ネタバレあらすじ

進撃の巨人21巻は、前巻にて調査兵団に大きな犠牲を出しながら起死回生の大逆転を果たしました。

21巻は83話から86話まで収録しています。

この巻はこれまでの世界観を一変する、世界の秘密が明かされます。

それだけにネタバレ度はハンパないので、知りたくない人は読まないようにしてください。

 


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進撃の巨人(21) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(21) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 アルミンの策により、超大型巨人を倒し、中からベルトルトを引きずり出したエレン。

アルミンは焼け焦げた状態で屋根に転がっています。

そこに、壁の外でリヴァイ兵長に敗北した獣の巨人の中の人ジークと、彼を救ったもう一人の知恵のある四足歩行の巨人があらわれます。

エレンとジーク。父親を同じくする、異母兄弟のはじめての対面となります。

ジークは言います。

「信じて欲しい 俺はお前の理解者だ

お前は父親に洗脳されている

エレン いつかお前を救い出してやるからな」

この言葉(洗脳された)の意味は次の22巻で明らかになります。

ジークを追ってきたリヴァイを見て、2人の巨人は逃げ出します。

 

一方、鎧の巨人を倒して、中の人ライナーを取り出したミカサやハンジたちは、ライナーが持っていた「手紙」を入手します。

ユミルからクリスタ(現・女王)への手紙だといいます。

それを受け取ったハンジは、ライナーの首を切りおとして殺そうとします。

しかし、ジャンがそれを止めます。

「注射をすることでだれかが助かるのではないか」と。

これはもっともなことです。超大型巨人を倒したことはわかっていますが、もしかしたらベルトルトはすでに死んでしまっているかもしれないからです。(死んだら食べても知恵のある巨人は継承できない)

 

ハンジは、ミカサをエレンたちのところへ向かわせます。もしも、ライナーを食べる必要がないとわかったら信号弾を撃つように命じて、その信号と同時にライナーの首をおとすと。

 

ミカサがエレンのところにいくと、死んだと思われていたアルミンがかろうじて息を吹きかえしていました。

エレンは、リヴァイに注射をアルミンに打つように急かしています。

ミカサは信号弾を打つものの、その瞬間、四足歩行の巨人がライナーを奪い去ります。

リヴァイがアルミンに注射を打とうとしたとき、ここにまた新兵唯一の生き残りが瀕死の重体となったエルヴィン隊長を連れてきたのです。

リヴァイは言います。

「この注射はエルヴィンに打つ」

この言葉にエレンとミカサは反発し、あろうことかミカサは刀を抜いてリヴァイを襲います。

「人類を救うのは俺でも団長でもないアルミンだ」

生き残った新兵は、当然、団長を生き返らせるように主張します。

しかし、その説明は尊敬できる団長だからではありません。

当初、生きている団長をみて、自分たちを犠牲にしたことに対してトドメを刺そうとしたと告白し、しかし、

「でも、それじゃあ生ぬるいと思った。この人にはまだ地獄が必要なんじゃないかって

巨人を滅ぼせるのは悪魔だ

悪魔をふたたび蘇らせる

それが俺の使命だったんだ」

そこへハンジたちもやってきて、ミカサをリヴァイから引き離します。

「私にも生き返らせたい人がいる 何百人も」

ここで、副長(MOBキャラらしく、モブなんとかさん)が犠牲となって超大型巨人の爆発からハンジを守ったことが明かされます

この言葉にミカサは力落としあきらめます。

しかし、エレンは最後までリヴァイの足にすがりつきます。

 

リヴァイは「全員ここから離れろ ここで確実にベルトルトをエルヴィンに食わせる」とわざわざ<選択>を口に出します。

 

リヴァイがエルヴィンの左腕に注射を刺そうとした瞬間、ほとんど意識を失っていたエルヴィンが振りほどくかのように腕をあげて

「先生 (壁の外に人類が)いないって (どう)やって調べたんですか」と子供のころの思い出のセリフを放ちます。

リヴァイの頭に、前巻でエルヴィンに対して「夢をあきらめて死んでくれ」と言ったときに、「ありがとうリヴァイ」と言ったエルヴィンの心からの笑顔が浮かびました。

そして、注射をしたのは、エルヴィンでなく、アルミンだったのです。

巨人化したアルミンがベルトルトを食べます。

 

当然ながら新兵はリヴァイを問いただします。

リヴァイはうなだれて答えます。

「こいつを許してやってくれないか

こいつは悪魔になるしかなかった

それを望んだのは俺たちだ

その上 一度は地獄から解放されたこいつを

再び地獄へ呼び戻そうとした

だが、もう休ませてやらねぇと」

 

リヴァイは最後に私的な感情で、エルヴィンの魂を解放したのです。

 

そして、蘇ったアルミンが壁の上で眠りから覚めます。

となりには重体でうなっているサシャがいます。

事情をしったアルミンは驚愕します。

「僕が、エルヴィン団長の代わりをですか」

リヴァイは答えます。

「勘違いするな お前じゃエルヴィンの代わりにはなれねえ

いいか 誰も後悔させるな それがお前の使命だ」

 

いよいよ、エレンの家の地下室の秘密が明らかになります。

エレン、ミカサ、リヴァイ、ハンジの4人は地下室で、エレンの父グリシャが隠した3冊の本を発見します。

本には、この世界にはないはずの高度な技術「写真」がありました。

写真の裏にはグリシャのメモがありました。

「これは絵ではない

写真という。

私は人類が優雅に暮らす壁の外から来た

人類は滅んでなどない」

とうとう、最大の秘密が「科学」によって生み出された写真によって証明されたのです。

 

わたしも含めた読者も、中世と思っていた世界に、突如現れた近代の技術によって、頭を大きく揺すぶられたでしょう。

 

こうして、100人以上いた調査兵団は、団長ら多くを失いながら、9人で生還しました。

とうとう、人類は巨人に勝ち、5年前に奪われた人類の土地の3分の1にあたるウォール・マリアという広大な土地を奪還したのです。

歴史の真実というパンドラの箱の中身とともに。。。

 

そして、グリシャが書き記した壁の外の世界が描かれます。

グリシャが少年だった頃。そこは、第二次世界大戦のドイツのような都会の町並みが広がっています。

空には飛行船が飛んでいます。

少年のグリシャは幼い妹のフェイと、飛行船を追いかけて検問を抜けます。

 2人は、ダビデの星(ユダヤ人を示す)に似た☆型の腕章をしています。

腕章をした人たちは壁のなかに閉じ込められているようです。

そうです、ヒトラーのドイツ時代に、ユダヤ人を閉じ込めたゲットーに似た状況が描かれているのです。

壁の外の一般人は姉妹の腕章をみて「悪魔の血か」とつぶやきます。それを聞いて2人は怯えますが、グリシャはさらに進み、土手のむこうで飛行船が停泊しているのを見つけました。

 

ところが土手には、治安部隊の制服をきた男2人がいました。

男は言います。「レベリオ収容区のものだな。外出許可書を見せろ」

しかし、グリシャはもちろん持っていません。

「無許可で市内にはいったんだな。労働か制裁か」と男はグリシャにいい、

グリシャは「制裁を 妹の分も僕に制裁をください」

男はわかったといって、グリシャに思いきり膝蹴りにします。さらにもう一発。

それを見ていたもう一人の治安部隊の男が「まったく容赦ねぇな、クルーガ ほらお嬢さんは先に帰ろうね」といって、妹を連れて行きます。

クルーガーは倒れたグリシャに「腕章を外さなかったことは賢い たとえガキでも外で腕章を外したエルディア人は『楽園送り』だからな」

と言います。

グリシャが家に帰ると、妹はいませんでした。

翌日、川で発見されました。野犬に食われた状態で死んでいたのです。

妹の死をグリシャの家に報告にきたのは、この「マーレ治安当局」2人でした。

妹を送ったという男は、リベリオ収容区の手前まで送ったが忙しかったからその後は知らないといい、「そもそもエルディア人が無許可で外にでるのが悪い」といいます。

母は泣き、父は愛想笑いをしながら「ご指導いただきありがとうございました」とまでへりくだった。

 

父は2人がかえったあと、「正しい歴史」をグリシャに教育します。

 

1820年前、われわれの先祖のユミル・フリッツは大地の悪魔と契約して、巨人の力を手に入れた。

ユミルは死後、9つの巨人に力をわけ、エルディア帝国を築いた。

エルディアは、古代の大国マーレを滅ぼし、大陸を支配した。

そこからが暗黒時代となる。

ユミルの民(エルディア人)は、ほかの民族を下等民族と決めつけ弾圧をかけた。

エルディア人は他の民族に子を産ませ、ユミルの民(エルディア人)を増やし、民族浄化を1700年もかけて行った。

マーレが増長したエルディア帝国の内部分裂をはかり、9つの巨人のうち7つを手駒にして、80年前に巨人大戦でマーレが勝利した。

エルディア帝国のフリッツ王は、残された国土の島「パラディ島」に逃げ、3重の壁を築いた。

大陸に残された我らエルディアの残党は、マーレに根絶やしにされてもおかしくないのに、寛大なるマーレは生かしてくれている

 

と、悪魔の血である自分たちがいかに存在の許されないものか父は説いた。これに対して、息子は「犬」と軽蔑しながら聞いていた。

 

怒りをためながらもあきらめたグリシャだったが、父のあとをついで医者となった18歳のとき、エルディア復権派、つまり反体制地下組織に誘われる。

「あなたの妹はマーレ当局の男に殺された」というマーレにいる内通者「フクロウ」の内部情報とともに。

 フクロウはさまざまな「歴史の真実」とともに、マーレに残されたエルディア帝国王家の唯一の生き残りの女性ダイナ・フリッツを送り込む。

ダイナは、9つの巨人のうち、王家が持つ「始祖の巨人」がほかのすべての巨人をコントロールする力をもっている秘密をあかす。

145代のフリッツ王が、始祖の巨人の力を封印して、パラディ島へ遷都してして、戦うことを放棄したことが、いまのエルディア人たちの惨めな暮らしにつながるとした。

そのため、フリッツ王から始祖の巨人を奪還して、本当の王家つまりダイナに返そうということが組織の目標となる。

その後、リーダーとなったグリシャとダイナは結婚し、男児を生む。

それがジーク

つまり、のちの獣の巨人であった。

マーレも、パラディ島には化石燃料が埋蔵されていることから、パラディ島に侵入して、始祖の巨人を奪う計画をたてる。

表向きは、パラディ島のフリッツ王が宣戦布告したために防御のために、マーレが持つ7つの巨人の器となる子供をマーレに忠実な戦士として一から育てるというものだった。

グリシャとダイナは、ジークをその戦士養成機関に、スパイとして送り込むことを考えつく。

エルディアの誇りをもちながら、マーレには服従したふりをして、巨人の力をもつ戦士となり、戦士となったらマーレを裏切るように教え込んだのだ。

ところが、ジークは7歳になったときに、両親を通報した。

そして、地下組織のメンバーは全員摘発され、楽園送りになった。

楽園送りとは、永遠にさまよう人食い巨人になることだと明かされる。

つまり、これまでエレンたちが戦ってきた人食い巨人とは、大陸のマーレにいたエルディア人だったというのだ。

衝撃の事実が明かされた21巻であった。

 

【外の世界の歴史】(エルディア人に伝わる歴史とマーレが教える歴史のミックス)

・1800年前 エルディア人(ユミルの民)の始祖の女「ユミル・フリッツ」は大地の悪魔と契約して巨人の力を入手

・ユミルは巨人の力で荒れ地を耕し、橋や道を作り、エルディア人を豊かにし、エルディア帝国ができた

・ユミルは死後に、巨人の力を「始祖の巨人」など9つの巨人に力をわける

・エルディア帝国は大陸の大国マーレを滅ぼす

・ユミルの民(エルディア人)はその後、1700年にわたり民族浄化をすすめる

・100年前、増長したエルディア帝国のすきをつき、マーレが内部離反をしかけ、9つの巨人がバラバラになり戦いあい、巨人大戦が勃発

・145代フリッツ王は離島のパラディ島へ遷都。戦争を放棄し、巨人をつかって3重の壁をつくり、国民とともに「鎖国」し、「不戦」の誓いと干渉してきた場合は巨人を放ってマーレを滅ぼすとの警告で引きこもる

・大陸に残ったエルディア人たちはマーレによって「悪魔の血」として危険視され隔離される

・マーレに逆らうなどしたエルディア人は「楽園」へ送られる

・楽園とは、パラディ島のことで。マーレのエルディア人にとっては永遠の流刑地

・パラディ島でマーレによって巨人化させられた人たちがエレンたちを苦しめた巨人だった

・つまり、エレンたち壁のなかの人たち(ユミルの民)はみんな巨人になれるエルディア人であった

 

 

 

22巻に続く。

 

進撃の巨人(21) (週刊少年マガジンコミックス)

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