歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

世界遺産打ち止めのススメ。富士山内定を喜べず、鎌倉落選にほっとする微妙な心境 #世界遺産

 富士山が世界遺産とのニュースを聞いても、なんだかうすーいお吸い物を飲んでいるような気がしています。

 一言で言えば「乱造」。

 世界遺産という稀少な価値が持つブランド力が年々薄まっていく・・・。
 
 本当は世界遺産というのは、世界の誰もがまどろっこしい説明もなく一目で「これは人類の宝」と思えるようなものだけに限定するべきなのではないでしょうかね。(個人的な意見ですが)

 いくら富士山がきれいでも、山岳信仰でいったら奈良の金峯山や山形の出羽三山のほうが今も信仰の対象としては、強いパワーを放っています(これも個人的な意見ですが)。端的に言うと、富士山は俗っぽすぎる。

 鎌倉が貴重な文化都市であることは異論がありませんが、あれくらいで世界遺産になったら、金沢も、川越も、そもそも東京もなってもいいんじゃないですかね。

「欧米人あこがおれの江戸文化の発祥地」
秋葉原のコスプレは、カブキものの伝統を引き継いだ遺産」
とか。
世界遺産」にとってはよかったと思いますよ。

 ところで、日本の世界遺産は、島根の銀山あたりから「???これ世界遺産」っていう違和感が大きくなってきていたのですが、「日本がユネスコの分担金の大きさでごり押ししているんだろう」と勘ぐっていました。

 こんな毎年の国宝指定のように順番に小出しにしていくのは、日本くらいではないかと。

 で、ユネスコの2012年に登録されたページを見てみました。




すると、去年指定になった世界遺産ですが、少なくとも写真をみただけで、


ずきゅーーーーーーん!!!これぞ世界遺産!!!

 と来るのは、意外に少なかったのが印象的です。

 もう打ち止めにしたらどうでしょう。








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