衝撃の「日本3大偽物国宝」に認定されたのは、金印、頼朝、政宗(絡み)
偽の歴史大好きな恵美嘉樹ですが、別に私が認定したわけではありません。きのう(2013年4月18日)発売の週刊新潮で、
「歴史教科書に書いていない 国宝の史実誤認と偽物疑惑」(菊地正憲)
という刺激的な特集が4頁にわたって展開されています。
一つ目は、志賀島の金印(弥生時代)です。
=福岡市美術館HPより
江戸時代に「見つかった」のですが、正式な発掘ではなく、農民甚兵衛がたまたま見つけたという来歴の怪しいもの。
「金印偽造事件」の三浦佑之さん(古事記で有名)が、怪しいところをずらーと紹介。
・甚兵衛の実在した記録が残っていない
・1700年も地中に埋まっていたのにほとんど傷がない
・福岡市が20年前に現地を調査したがそれらしい遺構はなかった
などなど
そんなわけで、実はもともと怪しいと思われたのですが「本物だ!」となったのは、1950年代以降に、中国で似たデザインの金印が2つ見つかったからです。
ところが近年、刻印技術を研究する「金石学」の研究者の鈴木勉さんが調べたところ、
国宝の金印は「浚い彫り」という手法なのに、中国のこの二つは「線彫り」と、別の技法が使われていることが判明したのです。
さらに衝撃のエピソードが・・・
2005年に中国の2つの金印が来日した際に、九州国立博物館が蛍光X線分析にかけました。
3つが同じ金の成分比率(18金か、24金かとか)なら、金印は本物という証拠になります。
ところが、、、、
なんと、、、、
九博は中国側が公開を拒否していることを理由に一切、公にしませんでした。
研究者の間では、金の比率が異なることかがわかったから隠していると囁かれています。
って、オイオイ!
つか、中国のほうが偽物ってことじゃないの?中国が公開拒否しているんだから。
で、金印の持ち主の福岡市博物館のコメントがふるってます。
ひとつひとつの根拠はフワフワしていて、偽作説が出るのも当然だと思っています。
金印の出土状況が不明瞭で、漢代の印章の規定と合致しない面もあります。
と、偽物説にも理解を示しているのです。
なんちゅうふとっぱら。さすが修羅の国・・・
福岡市の男前ぶりが目立ち、中国のチキンぶりばかりが目立つ記事でした。
NO2は、頼朝画像、NO3は支倉常長像(だれやねん)
金印に続く偽もの国宝疑惑No2は、教科書改訂でおなじみ頼朝像です。
この絵をもっている神護寺さんが「最近は修学旅行生がしたり顔で『これってにせもんナンでしょ』っていいやがるコンチクショ!」と激高していて、面白かったです。
↓最近、こっちが本物と言われている木像
この絵については過去エントリーもどうぞ。
もう一つは、仙台市博物館にある伊達政宗がヨーロッパに使節を派遣した資料(慶長遣欧使節の関係資料,全体で国宝)のうち、使節の支倉常長を描いた肖像画が明治以降に原図から模写された「偽物」という話になっています。
↓これが疑惑の絵(たしかに奇麗すぎるような)
↓で、こっちのしょぼい感じのが本物に近い(という説)
記事の最後に
史実は常に見直され、書き換えられていいものだ。それが歴史の醍醐味なのであろうから。
と書かれていますが、まったく同意。
覆されるから歴史って面白いと思うんですけどね。
ところで、この記事を書いた人は下の新書を書いている人ですね。
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「偽の歴史」エントリー
本当の源頼朝の顔を教えてやろう!
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