【棚卸し歴史ニュース】シベリアのツングースカ大爆発を起こした隕石は予想よりはるかに小さかった?
新シリーズ「棚卸し歴史ニュース」です。
ニュースというのは、流れ流れていくもの。1年前、1か月前のニュースも記憶の果てに。
しかし、歴史や考古学のニュースは、振り返ってこそ、光輝くというものもあります。
と、言うわけで、恵美嘉樹の棚(ハードディスク)からひとつかみの歴史ニュースです。(BGMは山下達郎で)
まずは、今から100年以上前の1908年にシベリアで起きたナゾの大爆発「ツングースカ大爆発」。
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このWiredの記事は5年前のものですが、思ったより小さい衝突でありながら、大規模な被害が起こりうるという研究です。
1908年にシベリアで発生した「ツングースカ大爆発」。スパコンを用いたシミュレーションにより、衝突前のエアバーストの威力が大きかったことが明らかになった。比較的小さな小惑星などが地球に衝突した場合に予想される被害規模についても、新たな懸念が浮上した。
概要を説明すると、ツングースカ大爆発はロシア中部の人里離れた地域で発生した巨大な爆発で、30から50キロメートルにわたる範囲で樹木がなぎ倒され、炎上した。
その原因は当時は謎だったが、現在では小さな流星物質(メテオロイド)か小惑星が地球に衝突したために起きたというのが定説になっている。
今回の新たな研究では、スーパーコンピューターのパワーと3Dモデリングを活用して、衝突の発生状況を検証した。研究チームによれば、衝突した小惑星の大きさはかつての定説よりもかなり小さかった可能性があり、比較的小さな小惑星でも、考えられていた以上の被害をもたらしうることを示しているという。
サンディア国立研究所のプレスリリースで、同研究所の主席研究者Mark Boslough氏は次のように述べている。
「これほど小さな天体でもここまでの破壊をもたらしうることがわかった以上、比較的小さな小惑星にも注意を払う必要が生まれた。サイズが比較的小さいことからして、こうした衝突が起きる危険性はわれわれがこれまで信じてきたよりも高いはずだ」(略)
大きさがどうあれ、その天体が実際にこれだけの被害をもたらしたのは事実だ。したがって、小惑星の脅威に関する予測値も見直す必要がある、とBoslough氏らは警告している。統計的に言って、比較的小さな天体は、より大きな天体よりも地球に衝突する確率が高い。そして今回の分析により、比較的小さな天体でも広範囲を破壊するおそれがあることが示されたからだ。
(略)