歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

四国最大級の弥生時代前期の水田が発見【阿波踊り県】


三国志につづいては、日本の考古学ニュースです。

 徳島にある徳島大学の蔵本キャンパスで、弥生時代前期(2600年前〜2500年前頃)の水田の跡が約2000平米分も見つかりました。
 2013年1月10日に、徳島大埋蔵文化財調査室が発表しました。
 庄・蔵本遺跡というのですが、水田跡は全体で1万平米をこえる広さとなるそうです。この規模は、弥生前期としては四国で最大となるとのこと。
 四国では、負けじと?土佐の高知県南国市の田村遺跡が、発掘が進み弥生時代最大の遺跡となろうとしています。
 
 以下、妄想です。

 九州を発した弥生人の船団が、瀬戸内海ルートと、土佐の太平洋ルートにわかれて、東を目指している。
 
 その一団は、途中途中で、現地の抵抗をうけながら、ときには懐柔しながら、進み、そして、新天地の近畿を目の前にした阿波(徳島)で再び集結する。

 あれっ、これって神武東征?

 以上、妄想でした。

 

 徳島新聞(2013年1月11日)

 水田は幅約1・5メートルと幅約20センチの畦(あぜ)で10〜20平方メートルごとに区画されている。保存状態は良く、約30枚確認された。今回の調査区域の南側と西側でも計約7千平方メートルの水田跡が見つかっており、未調査の区域も含めれば全体で1万平方メートル以上と、当時、相当規模の稲作経営が行われていたことが明らかになった。

(略)
 稲穂を刈った石包丁(長さ14センチ、幅9センチ)と土を掘る石斧(せきふ)(長さ14センチ、幅5センチ)も出土した。いずれも縄文時代の特徴がみられる石を砕いて作った打製石器だった。

 県外の同時代の遺跡では研磨された磨製石器が見つかっている。稲作が大陸から九州に入り各地へ広がっていく際に、生育技術よりも、農具の技術が伝わるのが遅れたとみられる。

 
 現地説明会は1月12日午前10時からです。

 四国は発掘盛んなのはなぜでしょう?
 うどん県(香川県)でも発見が期待されますねぇ。



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