歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

【知ってた速報】敦賀原発(福井県)で5500年前の津波の痕跡がはじめて見つかる

千年震災

千年震災

 マスコミ各社の報道によるときょう(2012年12月18日)、敦賀原発で約5500年前の地層から津波らしい痕跡が見つかったと、日本原燃などが原子力規制委員会に報告したそうです。

 原発が集中立地する若狭湾での津波は、文献から、戦国末期の1586年に敦賀津波がきたことが分かっていますが、原発を運営する事業者側が津波の痕跡を認めるのはこれが初めてとのことです。

(略)
古文書に1586年の天正地震で大規模な津波被害があったとの記録が残るため、昨年10月から若狭湾岸の計21カ所で調査。猪ケ池内6カ所をボーリングし、底から1.5〜2メートルにある約5500年前の地層で、津波が海から運んだとみられる砂が確認された。それより古い時代の4層にも痕跡があった。

 一方、同県美浜、若狭の両町にまたがる三方五湖やその周辺からは津波の痕跡は見つからなかった。

 3事業者は今年6月、「津波の痕跡は見つかっていない」とする途中経過を発表していた。(毎日新聞)

敦賀原発をめぐっては、日本有数の地震津波学者である都司嘉宣さんが、津波で危険な原発は浜岡(静岡)、伊方(愛媛)そして敦賀(福井)と、言及していましたが、まったくその通りになりましたね。

これこそが「予言」ではなく、歴史研究の成果なのです。

恵美が山本太郎さんなみの反原発派かというと、上のエントリーでも下記のように書きましたが、YES/NO枕で割り切れる問題でありませんよ。

ここまで書いていて、じつは恵美は再稼働賛成派なんですよ。。。

1)電気代値上がりはまじで中小企業はじめ本当に手痛いです。のんきに「再生可能エネルギーで」との話はかちんときます。まずは再生エネルギー作ってから言えって。

2)再稼働しない原発廃炉なんか簡単にできるはずなく野ざらしですよね。でも稼働していないのに爆発したのは福島で経験すみ。再稼働しないと保安要員も最小限ですから、いざというときに福島のような対応ができずにさらにひどいことになると思うからです。

ここまで書いていて、じつは恵美は再稼働反対派なんですよ。。。
とくにやっぱり過去にあった地震津波を想定しないで立地しちゃった原発はやめましょうよ。

500年に1度だから大丈夫って。原発50基あれば10年に一度、ひとつの県が(人的な直接被害の有無はともかく)福島のような大ダメージがでちゃうっというロシアンルーレットを地方にだけ負わせるなんて、日本人の誇りがゆるさん!

たいていの日本人は「チベットを弾圧するのは、少数の自由をおさえても多数の中国のためになるからだ」という中国共産党の言い分に納得しないですよね。
だったら「将来の放射能汚染というリスクを背負ってもそれは少数の人口が犠牲になるのにすぎないのだから、日本全体の経済のためにはしかたない」って言えないですよね。