歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

きょうの歴史ニュース:世界遺産にチクリ、奈良ずくし、シンポずくし


 日本の世界遺産は、平泉で終了でいいんじゃないですかねぇ? やっぱり役所に専門部とかを作っちゃうとやめることができなくなるんでしょうかね。公のために自分の仕事を終わらせる立派な公務員はおりませんでしょう、きっと・・・。

日本の世界遺産 完全ガイド (ぴあMOOK)

日本の世界遺産 完全ガイド (ぴあMOOK)

 世界遺産も、本場の世界遺産以外に、世界農業遺産、無形文化遺産とか、もうやりたい放題、ミスコンテスト状態です。元祖・ユネスコTHE世界遺産」は、当然ながら自分たちのブランドを守るために、極力増やしたくないわけです。
 
 恵美もちゃんとブランドを守るべきだと思います。
 いっそ、富士山が世界遺産になって、コアゾーン(原則、人間立ち入り禁止)に5合目より上すべてが指定されて、ご来光を臨めなくなるくらいのショック療法がないと、気付かないのかなあ。。。

東京新聞:足尾銅山 通洞選鉱所跡を初公開 世界遺産登録目指す:栃木(TOKYO Web)
ソースURL: http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20121108/CK2012110802000141.html
2012年11月8日

 日光市が、足尾銅山跡(同市足尾町)の世界遺産登録を目指し、毎年現地で一般向けの見学会を続けている。今年も先ごろ開催され、県内外から参加した約40人が、銅山の核心部ともいえる通洞(つうどう)選鉱所跡と、国史跡に指定されている宇都野火薬庫跡を見学した。
 全国の金属鉱山のモデルといわれた通洞選鉱所には、泥状の鉱液を泡状にする「浮選機」など最新鋭の設備が配備されていた。採掘された品位1.5%の銅粗鉱が、ここでの工程で品位21%の銅精鉱となり、製錬所へ送られた。
 選鉱所跡には、1973年の閉山まで使われていたこれらの機械がそのまま残されており、一般公開されるのは初めて。
(略)
 市は2008年度から見学会を開催。世界遺産登録に必要な暫定リスト記載に向けて、文化財としての保護・登録も図っているほか、近代化産業遺産としての価値を証明する調査や報告書作成を専門家に依頼している。 (石川徹也)

足尾銅山跡で行われた見学会。通洞選鉱所跡が初めて一般公開された=日光市

  • で、こういうことが起きる・・・

ユネスコ無形文化遺産の登録見送りへ 那智の田楽、情報不足が理由 和歌山 (産経新聞) - Yahoo!ニュースソース
URL: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121106-00000069-san-l30

産経新聞 11月6日(火)7時55分配信
 ■関係者らに落胆や困惑

文化庁が5日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産への登録見送りの公算が大きくなったと公表した那智勝浦町の「那智の田楽」。3年前に提案されたが、ユネスコの事前審査機関が各国からの提案処理に手間取り、事前審査は今年にずれ込んだ。その分、関係者の間では登録への期待が高まっていただけに、落胆や困惑の声があがった。

那智の田楽」は毎年7月14日に熊野那智大社(同町)で開かれる例大祭那智の火祭」で奉納される。室町時代の応永年間(1394〜1428年)に始まったとされ、踊り手は「ビンザサラ」や締太鼓などの楽器を鳴らしながら優雅に舞う。同大社と周辺住民らが伝統を支えており、昭和51年に国の重要無形民俗文化財に指定された。

文化庁によると、ユネスコの審査機関は、那智の田楽の社会的な位置付けや文化的な意義を確認するため、さらに情報が必要と判断し、日本に詳細な説明を求める「情報照会」を勧告。登録は先送りされる公算が大きい。

文化的な意義不足などを指摘されたことについて、県教委文化遺産課の担当者は「審査の内容がわからない。再提案などを含めて文化庁や関係機関などと対応を協議したい」と困惑気味。県教委の調査に協力した那智勝浦町教委の文化財担当の土屋孝司さん(35)も「大変残念だ。無形文化遺産の価値は十分あると認識していた。文化的な意義を周知するなど、今後も『那智の田楽』を盛り上げていきたい」と話した。
(略)

  • まずはこういう地道なこと(保存、指定)から始めませんかね?

古民家2棟、市指定文化財に 茨城・国営ひたち海浜公園産経新聞) - Yahoo!ニュース
ソースURL: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121107-00000069-san-l08

産経新聞 11月7日(水)7時55分配信
 国営ひたち海浜公園に移築された古民家2棟(旧土肥家住宅)が、ひたちなか市の指定有形文化財に指定された。指定された古民家は、稲敷市にあった旧土肥家の母屋と隠居屋。江戸時代前期の1600年代中ごろに建てられたとみられ、東日本で最も古い民家の一つで貴重な建築物。
 海浜公園には平成22年10月に移築された。
(略)
最終更新:11月7日(水)9時30分

  • 世界遺産とかではなく、ちゃんと足元にある国指定史跡などを活用しましょうね

山形 慈恩寺に修験の跡、現地で調査報告会 | NNNニュース
ソースURL: http://news24.jp/nnn/news8873120.html

 寒河江市慈恩寺の裏山に江戸時代に行われていた修験の拠点となったお堂の遺跡がある。その発掘調査の現地説明会が7日開かれ、知られざる慈恩寺の歴史が紹介された。寒河江市では慈恩寺を国指定遺跡に格上げしようと周辺の遺跡を含めた総合調査を進めている。
 今回紹介された遺跡は慈恩寺本堂の裏山にある「新山堂」の跡地。今ではあまり知られていないが、慈恩寺では鎌倉時代修験道が取り入れられ、江戸時代に入ると盛んに山伏修行が行われるようになり、明治5年まで続けられていたという。今回紹介された新山堂は、山伏修行の最初の場として「一の宿」とも呼ばれ、慈恩寺修験を示す貴重なもの。
 (略)

[ 11/7 20:33 山形放送]

  • 世界遺産では、こういうこともちゃんとやっている人たちもおります。

 文化庁も立派なことおっしゃていますねぇ。

中日新聞:世界遺産の復旧に住民理解を :話題のニュース(CHUNICHI Web)ソースURL: http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012110701001704.html

2012年11月7日 19時19分
 世界遺産条約40周年の記念会合は7日、京都市で2日目の討議を行い、世界遺産を戦災や自然災害から早期に復旧し将来にわたって保護するには、国際社会の支援と地域住民の理解が不可欠との認識で一致した。
 7日の討議では、戦災に遭ったカンボジアのアンコール遺跡やアフガニスタンバーミヤン渓谷の現状が報告された。カンボジアのロス・ボラット世界遺産国内委員長は「世界各国の支援で遺跡の修復が進んだ」と述べ、国際協力の重要性を指摘。
 日本の文化庁は、阪神大震災東日本大震災で多くの文化財が被害を受けたと報告。「地域社会の再生と文化遺産の復興を同時に進める必要がある」と強調した。

  • 正倉院展をやっている隣で、こんな地味な江戸時代の奈良の展示をやるというのも立派です。ある意味で

 がんばれーー

奈良で展示会 江戸からつながる庶民の暮らしぶり 年代ごとの変遷紹介 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
ソースURL: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121108-00000017-san-l29

産経新聞 11月8日(木)7時55分配信
 奈良市の旧市街地「奈良町」で発見された庶民の日用品などを集めた展示会「奈良町の考古学」が、同市大安寺西の市埋蔵文化財調査センターで開かれている。江戸時代から現代までの庶民の暮らしぶりの変遷が分かる資料約570点を紹介している。

 奈良町で発見された江戸時代の大量の土器や陶磁器をはじめ、全国各地から集めた庶民の壺や硯(すずり)などを並べた。皿や茶碗などは、年代ごとの変遷が分かるように展示している。

 土産物とみられる土製の人形や文房具、化粧道具などもあり、経済発展で次第に豊かになる庶民の生活を感じ取ることができる。

(略)

12月28日まで。午前9時〜午後5時。入館無料。問い合わせは、同センター((電)0742・33・1821)。

  • これも奈良です〜

新潟出身で、名前が会津で、奈良の斑鳩をこよなく愛するって、ややこしいお人

会津八一の自筆再現、歌碑建立 斑鳩で除幕式 奈良 - MSN産経ニュース
ソースURL: http://sankei.jp.msn.com/region/news/121107/nar12110702070002-n1.htm

2012.11.7 02:07
 斑鳩の地をこよなく愛した新潟市出身の歌人会津八一(あいづ・やいち)の歌を刻んだ歌碑が6日、斑鳩町法隆寺南の上宮遺跡公園に建立され、現地で除幕式が行われた。
 会津八一は明治41年に初めて奈良を訪れ、美しい古寺や仏像に魅せられた。以来、斑鳩などの歌を数多く詠み、歌集「南京新唱」などを発表した。
(略)

  • まだまだ奈良で〜す

これまた面白そうですねぇ。たぶん、このシンポは本になる。学生社あたりから出る、きっと。
ところで、恵美嘉樹は「アキツシマの夢」という古代史の連載をウェッジ社の「ひととき」で連載しております。宣伝宣伝

秋津洲遺跡古墳展:御所で開催、イベント参加者募集 24日講演会、来月1日シンポ /奈良− 毎日jp(毎日新聞)
ソースURL: http://mainichi.jp/feature/news/20121107ddlk29040568000c.html

2012年11月07日 地方版
 御所市教育委員会は23日から12月2日まで、市いきいきライフセンターで文化財特別展「葛城県(かつらぎのあがた)と葛城・巨勢・蘇我氏秋津洲(あきつしま)の遺跡と古墳」を開催する。会期中のイベントとして24日午後1時半から、市アザレアホールで講演会を、12月1日午後1時から、シンポジウムをそれぞれ開く。参加者を募っている。
 講演会は、県立橿原考古学研究所長の菅谷文則さんが「葛城山麓(さんろく)の神話と歴史」、同研究所事業計画課長の橋本裕行さんが「弥生水田と弥生集落」と題して講演する。
 シンポジウムは、大阪府立近つ飛鳥博物館長の白石太一郎さんや、堺女子短大名誉学長の塚口義信さん、市教委文化財課長の藤田和尊さんら4人のパネリストが、葛城県の地域の豪族の変遷について話す。
 ホール定員は220人。超過時は別室でのモニター視聴(130人)となる。希望者は往復はがきに参加希望イベント、住所、氏名、電話番号、参加人数(1通につき2人まで)を記入し、9日(当日消印有効)まで、〒639?2277 御所市室102 市教育委員会文化財課(0745・60・1608)へ。講演会、シンポジウムの両方に参加希望者の場合は、それぞれ別に申し込みが必要。申し込み多数の場合は抽選のうえ、ホール席またはモニター視聴席などを決めて、「優先入場整理券」を返送する。【山本和良】

  • 神話と史実が合致すると面白いのが九州、それも高千穂などのある日向ですねぇ

 面白そうですね、このシンポも本にならないかな。

西都原古墳群:発掘100年 歴史と神話のシンポ 宮崎で10日 /宮崎− 毎日jp(毎日新聞)
ソースURL: http://mainichi.jp/feature/news/20121107ddlk45040502000c.html

 古事記編さん1300年と西都原古墳群の発掘調査開始から100年を迎えたのを記念して、県教委は10日午後0時半から、宮崎市メディキット県民文化センターで「交差する歴史と神話 みやざき発掘100年」と題してシンポジウムを開く。入場無料。
 今年は国内の本格的な学術発掘の始まりとなった西都原古墳群の発掘調査から100年の節目にあたる。西都原古墳にある国内最大級の帆立貝式古墳「男狭穂(おさほ)塚」と九州一の規模を誇る前方後円墳「女狭穂(めさほ)塚」は、古事記に登場する神ニニギノミコトとその妻コノハナサクヤヒメの墓との地元の伝承がある一方、古事記に記述のある豪族の墓という説もある。
 シンポジウムでは、創作とみられがちな神話の中にかつての有力者たちの力関係や歴史的背景が込められているとの視点から、原秀三郎・静岡大名誉教授▽北郷泰道・県埋蔵文化財センター所長▽佐古和枝・関西外語大教授ら古代史研究者と考古学者が「神話と歴史の接点」について語り合う。
(略)

  • 秋はシンポの季節ですねぇ

沖縄は化石人骨がブームのようです。

港川人:研究、熱く 故大山盛保生誕100年シンポ/沖縄− 毎日jp(毎日新聞)
ソースURL: http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20121107rky00m040007000c.html

2012年11月07日
 【八重瀬】八重瀬町長毛の「港川フィッシャー(岩の割れ目)」遺跡で約1万8千年前の化石人骨「港川人」を発見した故大山盛保さんの生誕100周年を記念して3日、シンポジウム「港川人研究と2万年前の沖縄」(主催・八重瀬町、同町教育委員会)が町立中央公民館で開かれた。
 実業家でありながら世界的発見をした大山さんの功績を記念して開催。おきなわ石の会の大城逸郎会長や京都大学大学院理学研究科地質鉱物学研究室の松岡廣繁さんなどが基調講演した。
 講演した大城会長によると、割れ目は8万8千年から10万年前に形成したという。「海に積もった堆積層が隆起してひずみが生じたか、地震で亀裂が入った可能性がある」と説明。化石人骨が発見された経緯について「人や物が断層に流れてたまっていったのではないか」と話した。
 松岡さんは、遺跡から多数のヤンバルクイナの化石が出土したことに注目。これまで多くの古代生物が人間の狩猟で絶滅に追いやられた経緯を説明した上で「ヤンバルクイナは、港川人が食べ尽くしてしまったわけではなく、今でも北部に生息している。古代から沖縄は人間と自然が共存する場所だった」と指摘した。
琉球新報

  • ラストニュースは富山県からっ!

縄文時代も北陸は東西の交流地点だったようですね。

富山市の平岡遺跡を報道機関に公開

KNB NEWS|KNB WEB
ソースURL: http://www2.knb.ne.jp/news/20121107_34457.htm# (リンク先には動画あり)


2012 年 11 月 07 日
 富山市池多で発掘が進められている平岡遺跡で今から6千年から5千500年前、縄文時代前期の集落跡がみつかり、7日報道機関に公開されました。

 7日公開されたのはおよそ70か所の墓とみられる穴やあわせて14棟の竪穴住居跡などです。

(略)

 また、床に土をブロック状に固めて敷いた跡も見つかり、県文化振興財団埋蔵文化財調査事務所は「水はけをよくするためと考えられ、貴重な資料だ」と話しています。

 また遺跡からは、関東と関西でそれぞれみられる模様の土器が両方出土し、縄文時代の人々の交流や流通の様子を探る手がかりになるということです。

 平岡遺跡では今月10日午前10時から一般の人を対象に遺構や出土品に関する現地説明会が開かれます。

ふーっ、たくさんのニュース、ブログ読者のみなさまお疲れさまでした。最後まで読んでいただき、ありがとうっ!!!

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