定額給付金を独り占めできたらなにをしますか
定額給付金の配布が始まっているようですね。私のところはまだのようです。
もらえるのはうれしいけど、確実に近い将来、増税という形で回収されるので、国というのは、橋本知事でないですけど、「ぼったくり」です。それはともかく国民にわたる給付金の総額は2兆円だとか。
では、500億ドル(5兆円)が一人の手の元に渡ったらどうなるでしょう。その人が「世界のあらゆる問題を解決しよう」という人ならば。
という二重にありえない設定の経済書が『五〇〇億ドルでできること』(バジリコ)です。
- 作者: ビョルン・ロンボルグ,小林紀子
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2008/11/07
- メディア: 単行本
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気鋭の経済学者たち提言する世界的危機への優先順位ランキング。
世界を救うための経済学的「正解」とは何か。
と帯にあります。
色々すっ飛ばして結論を言うと、
いい対策は、主に健康系。悪い対策は、主に環境系です。オバマをはじめノリノリで、環境対策に乗り出していますが、実のところ、景気の回復には最悪の処方せんのようです。おそらくフィールドが大きすぎて、効果がでるのに時間がかかるし、そもそも効果があるかも分からないのでしょう。
非情に良い
1 感染症 対策 HIVの抑制
2 栄養不良と飢餓 対策 微量栄養素の供給
3 補助金と貿易障壁 貿易自由化
4 感染症 対策 マラリアの抑制中略
非情に悪い
14 移住 対策 非熟練外国人労働者の一時的雇用プログラム
15 気候変動 対策 最適な炭素税
16 気候変動 対策 京都議定書
17 気候変動 対策 バリュー・アット・リスク炭素税
皮肉にも、効果があやふやで真相が見えないからこそバブルも生む。これからしばらくエコ神話が幅を効かすのでしょう。その裏で、救える命が次々に失われていくというのはなんとも悲しい限りです。
バブルは崩壊するというのは、歴史が示す真実です。歴史の教訓を一番に知るべき政治家や経営者が、あくまで歴史に目をつぶり、甘い夢のバブルの再来に血道を上げているからには、昨今の景気底打ち説も幻想にみえてきます。