歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

進撃の巨人23巻ネタバレあらすじ ライナーが主役?!の新章がはじまる

進撃の巨人の最新23巻が本日(2017年8月9日)発売になりました。

日にちがかわってすぐに電子版を購入して読みました。

前巻では、エレンたちが勝利し、世界の秘密を知り、「第一章」が完結しました。

その後はどんな展開になるのだろうと思って、楽しみにしていました。

エレンたちが海をわたってマレー帝国のある大陸で活躍するのかな?と想像していましたが、全然違いました!

以下、ネタバレを気にせずに書いていくので、気になる方はそっと閉じてください。

 

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)

 

 

 

中世から第二次世界大戦

上をみてもわかるとおり、表紙は、なんだかおじさんになったライナーと、知らない人や巨人の姿がかかれております。

ページをめくると、視界に飛び込んできたのは、そのしらないキャラたちが第二次世界大戦のような戦争の最前線でもがいている戦闘シーンです。

これまでは剣と魔法の中世世界だったのが、機関銃や手榴弾が飛び交う、映画プライベート・ライアンの冒頭のノルマンディー上陸作戦のような空気で物語が展開していきます。

 

 少年少女のエルディア人(巨人になる人種)の兵士が、壁にかこまれた日露戦争のときの旅順要塞のような壁にかこまれた要塞に突撃していきます。

彼らは、「戦士候補生」なのだそうです。

そして、彼らの活躍で要塞にほころびができたときに、上空の飛行艇から、少しふけて、まさにプライベート・ライアンでのトムハンクスのようなベテラン兵士のようになったライナーと、おじさんのままのジークたちが、飛び降りて、巨人の「鎧の巨人」と「獣の巨人」に変身して、制圧します。

マレー帝国と戦っている中東連合では、対巨人の砲弾(徹甲弾)を開発し、「鎧」の装甲もやぶるほどで、巨人を持っていて軍事力で他国を圧倒していたマレーの優位性はくつがえされる寸前であることがわかります。

そして、なぜマレーと中東連合が4年にわたる戦争をしていたのかというと、ジークやライナーらによるパラディ島(エレンたちの住む壁のある島)での、「始祖の巨人」奪回作戦がエレンらによって阻まれ、失敗。

さらにマレーがもっていた「女型の巨人」「超大型巨人」のふたつも失ったことで、マレーの軍事力が低下したことで、中東連合と戦争が勃発したとのことです。

9つの巨人ふりかえり

ここで整理しますと、

世界には、9つの特別な力のある巨人(人と巨人を自由に行き来できる)があります。

1「始祖の巨人」(一番えらい。ほかの巨人をコントロールできる。エレンのお父さんが食べちゃったので吸収してエレンに引き継がれているみたい)

2「進撃の巨人」(エレン)

3「獣の巨人」(ジーク、エレンの異母兄)

4「鎧の巨人」(ライナー)

5「超大型巨人」(ベルトルトからアルミンへ)

6「女型の巨人」(アニが固まったまま維持)

7「顎(あぎと)の巨人」(ユミルが持っていたが、今巻で別の人間(ガリアード)に移っていることが判明)

8「車力の巨人」(四足歩行タイプ、ピークという名前の人だと判明)

9 謎

です。

23巻では、7のユミルが持っていた顎の巨人がガリアードという人にうつっている。つまり、ユミルはその人(ガリアード)に食べられたことが判明します。

マレー大陸の新キャラたち

23巻は、22巻から4年後の世界。1巻からは9年後。

ここで出てきた少年少女たちは、寿命があと残り1年となったジーク(獣)と、残り2年となったライナー(鎧)の後継者候補です。(9つの巨人の寿命は13年なので、エレンは残り4年ですが、始祖の巨人を吸収したから寿命が倍になったりするかは不明)

とりあえず6人をおさえておけば理解できそうです。

1 コルト 男の子。兄がファルコで、ガビのことが好き。たぶんこの章の主役

2 ファルコ 男の子。リーダー格で獣の後継者に内定

3 ガビ 女の子。ライナーのいとこで、鎧の後継者になりたい。正義感が盲目的に強い

その他、ライバルにゾフィアとウドというモブキャラがいます。

 

獣の後継者は、ファルコに決まっていて、残りの戦士候補で鎧の後継を競争していという状況です。

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4 ガリアード 顎の巨人。ガリアードの兄(マルセル)がもともと顎の巨人で、ライナーとベルトルトとアニの計4人でパラディ島に上陸したのだが、マルセルはライナーをかばって、巨人だったユミルに食べられてしまった(そしてユミルはその弟に食べられたことになる。)

5 ピーク 車力(しゃりき)の巨人。女性。

6 マガト隊長 戦士隊隊長だが、マーレ人(エルディア人でないので巨人にはなれない)

 

第二次パラディ島征服作戦へ

中東連合との戦いにマレーは辛勝したものの、兵器の進化で、逆に巨人を持つだけのマレーの優位性はゆらいだことが世界に広まりました。

ジークは、マレーが通常兵器の開発をすすめる間の抑止力として、パラディ島の始祖の巨人(エレンのこと)を奪う計画を進言します。

実はあのあとも、マレーは艦船をパラディ島へ32隻も送り込んでいましたが、すべて帰還しなかった、つまりエレンたちに迎撃されたようです。

ミカサとリヴァイの強さの秘密

前巻までに、ミカサとリヴァイが「アッカーマン一族」という親戚というびっくりがありましたが、ジークによればアッカーマンは「巨人化学の副産物」なのだとか。

つまり、遺伝子的に操作した仮面ライダーみたいな人たちのようです。うまれながらにしてチートだったわけですね。

 

ゲットー「レベリオ」とライナーの出自

巨人になれるエルディア人は人種隔離政策によって「レベリオ」という壁に囲まれた町に隔離されています。(何度もおさらいしますが、エルディア人=ユミルの民=パラディ島住民

戦士たちはふるさとのこの街に帰ってきます。

ライナーは母のもとへ帰り、昔を思い出します。

ライナーはじつはマレー人を父とするハーフでした。もちろん差別されているので、父とは一緒に住んでいません。

9つの巨人を継ぐ戦士となることで、名誉マレー人になることを夢見て、幼いライナーは戦士候補としてがんばりますが、なんと、このときライナーは7人の候補のなかで最下位だったのです。

ここで、23巻は終わりです。

パラディ島のエルディア人も、マレーのエルディア人も同じ人間であることを知ってしまったライナー。

パラディ島のエルディア人は悪だと洗脳された若い戦士候補たち。

彼らはまたパラディ島へわたり、エレンたちと死闘を繰り返すのでしょうか。

24巻は2017年12月8日発売です。

4ヶ月後が楽しみです。

 

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)