歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

1980年代の糸井重里「中国四千年の味を伝える幻の麺」の予言が的中!


 中国で「中国4000年の歴史の麺」が発見されたそうです。
 日本人にとっては、コピーライター糸井重里さんの「中国四千年の味を伝える幻の麺。明星中華三昧」で、とっくの昔に「知ってた速報」ですね。


明星 中華三昧広東3食(318g)×4個

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レコードチャイナ

 2013年4月11日、人民網は記事「世界最古の食べ物:中国で4000年前の麺を発見」を掲載した。

 世界的な料理・麺。中国人、イタリア人、アラビア人はみな自分たちこそが発明者だと言い争ってきたが、ついに終止符が打たれた。黄河流域の喇家遺跡から4000年前の麺が発見されたのだ。お椀の底に残っていたものだという。4000年といえば他国の麺の歴史とは比べものにならない。中国こそが最古の発明国であることが明らかになった。

 しかし、この報道はまずいですね、というかけしからん。
 人類すべての文化の祖である韓国の主張が入っていないからです。
 ちかく、「冷麺は5000年前からあった」との主張が出てくることを予言しておきましょう。


 くしくも、中国と韓国がお互いに「わが国だった」と主張する古代国家・高句麗にからんで、中国の吉林省で今年1月に見つかった石碑についても、妙に現代史にまとわりついた論争が起きているようです。

 中国は「新しい」(=高句麗たいしたことないよ。中国の属国だったし)といって、韓国は「古い」(韓文明はドンドンと永遠にまで遡る人類最高の文明である)と比定するという、、、「政治的歴史研究」が展開されているようで、そうした視点からも目が離せません。

 日本はこうしたプライドのぶつかり合いから一歩離れて、静かに「最古の煮魚」でギネスを狙いましょう。
過去エントリー

朝鮮通信

 昨年7月に中国・吉林省集安で発見された「集安高句麗碑」について、中国の学界が「この石碑は現存する最古の高句麗碑ではない」という内容の初の研究書を、今年2月末に出版していたことが分かった。集安市博物館が執筆・編集し吉林大学出版社が出版した研究書『集安高句麗碑』には、石碑出土の経緯や調査、解読など、約10本の論文と図版43点が掲載されている。韓国の学界がきちんとした拓本を入手できず右往左往する間に、中国ではかなりのレベルの研究が進められたわけだ。

 中国の学界が集安高句麗碑の研究書を出版したという事実は、この研究に参加した張福有・吉林省社会科学院副院長が、今月10日に中国国家文物局のホームページに掲載した報告書によって初めて明らかになった。「集安麻線の高句麗碑碑文に関する補充解釈」と題する報告書は「中国の研究チームは、集安高句麗碑の建立年代を427年(長寿王15年)、丁卯年と結論付けた」と記している。石碑の判読で得られた「丁卯歳刊石(丁卯の年に石碑を立てた)」という文言がその根拠だ。427年は、長寿王が国内城(現在の集安)から平壌に遷都した年に当たる。

 韓国の学界では、石碑の建立年代を広開土王(中国側呼称:好太王高句麗第19代王)即位前の388年(故国壌王5年)、あるいは418年(広開土王6年)と考えてきた。「集安高句麗碑は、414年に立てられた広開土王碑よりも前の、現存する最古の高句麗碑(388年)」という韓国の一部研究者の主張に対し、中国側が反論したわけだ。中国の研究チームは、「戊子(388年)」なのか「戊午(418年)」なのかをめぐり解釈にズレがあった石碑左側4行目の2文字を「戊申」と判読した。これは408年(広開土王18年)に当たるが、律を定めた年というだけで、石碑を立てた年ではないという。

 また中国の研究チームは、今年1月の初公表時には判読できていなかった16字を追加で判読し、これを元に、石碑に刻まれた218字のうち190字を解読した。張副院長は「この石碑には、陶淵明や『周礼』などに由来する部分が見られる」と、中国王朝との文化的つながりを強調した。さらに、来月1日オープン予定の集安博物館新館ロビーに、集安高句麗碑の釈文と拓本がそろって展示される予定だ。

兪碩在(ユ・ソクチェ)記者