歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

新宿に縄文人と聞いて映画「北京原人」を思い出した人の数は?

=新宿区が1月30日発表

 新宿のマンション建設予定地から縄文時代の人骨が11体発掘されました。東京では、山手線の東側にたくさん貝塚があって人骨じたいはさほど珍しくないのですが、貝塚以外では関東初の大量発見だそうです。

 関東は、関東ローム層という火山灰(酸性)土壌のため、基本的に有機物はとけちゃうのです。しかし、貝塚は貝(アルカリ性)でコーティングされて残るのです。 
 新宿は関東ローム層のうえの武蔵野台地ですよね。いったいどうしてなのでしょうか?

 国立科学博物館で修復作業を行い、成分などから当時の食生活などを調べる。同館人類研究部の坂上和弘研究主幹は「これまでの常識を覆す発見で、今後の可能性が広がる」と話す。(朝日新聞)


Kabukicho's lights (Tokyo, Japan) - 無料写真検索fotoq
photo by marcusuke
ここに縄文人が!!(歌舞伎町イメージ。実際の出土は防衛省の北側です)↑


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以下は新宿のプレスリリース全文です。

結局、なぜ酸性土壌なのに残っていたのか?はわかりませんねぇ

新宿区(区長:中山弘子)の市谷加賀町二丁目遺跡(市谷加賀町二丁目7)から、約4,000年前の人骨と縄文土器がまとまって発見された。人骨は保存状態が非常に良好で、極めて貴重な資料と考えられる。

市谷加賀町二丁目遺跡では、昨年10月16日から共同住宅建設工事に伴い発掘調査が行われていたが、11月13日に人の脚部の骨を発見。その後、周辺を発掘したところ、頭骨を含む複数の個体を確認した。

人骨の周囲から縄文土器が出土し、地層の乱れも認められないことから、人骨は縄文時代のものと推測。国立科学博物館に鑑定を依頼し、「骨は縄文人の特徴を備えている」との所見を得た。さらに、人骨の一部を採取して放射性炭素年代測定を行ったところ、約4,000年前のものであるとの結果が得られ、人骨が縄文時代中期〜後期のものであることが判明した。人骨は少なくとも11体分で、現段階で男女それぞれ3体が判別できる。

人骨が出土した武蔵野台地は酸性土壌で、骨が長期間残存しないことから、今回の発見は極めて希少な出土事例となる。また、縄文時代の埋葬方法がうかがえる良好な保存状態であることから、考古学、人類学、民族学上の第1級資料と言える。

区では今後、出土した人骨を国立科学博物館に移して修復作業を行うとともに、周辺の土壌を分析し、長期間にわたり骨が保存された要因を検討する。文化観光課では、「今後の調査・分析で複数出土した人骨の系統や血縁関係、また、復顔によりどんな顔立ちだったのかが明らかになることを期待する」としている。