歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

キングダム級の考古学ニュース!2000年前の岡山の南方遺跡から中国の最新鋭のピカピカな矢尻(銅鏃)が見つかった【吉備王国】

いや〜、これはなにげに大ニュースですよ。
キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)
漫画キングダムの時代が紀元前3世紀ですから、それより100〜200年前の中国での戦国時代の逸品です。

さすが、吉備王国!

朝鮮半島を飛び越して、いったい誰が運んだのでしょう。

胸があつくなります〜

岡山市が今日(2013年1月23日)、弥生時代の集落跡、南方遺跡(みなみかた、岡山市北区国体町)で、中国の戦国時代(紀元前5〜4世紀)につくられた青銅製のやじりを発見したと発表しました。


山陽新聞2013年1月23日

国内では出土例がない双翼式銅鏃(そうよくしきどうぞく)と呼ばれるタイプで、大陸文化に早く接した吉備の先進性を示す第一級の発見だ。

 出土した銅鏃は長さ3・7センチ、最大幅1・4センチ。先端から両翼が長く伸びているのが特徴。両翼の間には透かし状の穴があり、矢の柄を取り付ける茎(なかご)の末端が欠けているほかはほぼ完形だった。非常に鋭利な一方、厚さ約2ミリ、重さも3・7グラムときゃしゃで、実戦用ではなく、副葬用などの儀器とみられる。

 銅鏃を実見した小林青樹・国学院大栃木短大教授(東アジア考古学)によると、中国でも「戦国の七雄」に数えられる強国・燕の王都(河北省)など、中国文明の中心地域に出土例が限られる希少なタイプ。朝鮮半島でも確認例はないという。

 今回出土したのは、弥生時代中期(紀元前2世紀ごろ)の人工の大溝跡(幅8メートル、深さ1メートル)。製作から遺棄までに年代の隔たりがあることから、中国から持ち込まれた後、埋められるまで大切に保管されていた可能性が高いとみられる。

(略)


 現地説明会は2月2日午後1時半から。教委文化財課の電話は(086―803―1611)です。


南方遺跡というのは、旭川のデルタの西辺に広がる微高地上に展開しています拠点集落です。


南方遺跡から出土した弥生時代の儀仗?↓
すんごいのがほかにも出ている遺跡ですねぇ

名称 飾り板(儀仗?)(かざりいた・ぎじょう?)
出土遺跡 南方遺跡(みなみかたいせき) 岡山市北区国体町(こくたいちょう)
時期 弥生時代中期
 南方(済生会)遺跡では、木製品が良好な状況で多量に出土しました。その中の一点がこの「飾り板」です。何段にも透かし孔をあけ、非常に緻密な鋸歯文などの文様を刻んでいます。こうした特徴から「飾り板」と呼んではいますが、その用途などはわかりません。板の下端は柄のようなものが欠損しており、どのように続くのかはわかりませんが、儀仗(儀式用の杖)のようなものかもしれません。

=岡山市教委文化財課HPより、写真も

続報

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