そこのけそこのけ一茶が採点する
今年(2013年)に生誕250年となる江戸時代の俳人、小林一茶が、他人の俳句を採点した「点帖(てんちょう)」が長野市で見つかりました。
採点は俳人の収益源ですが、一茶は、芭蕉にならって、あまりしなかったそうです。
そのため、貴重なのだとか。
とくに一茶のすごいファンではないので、
一茶の未公開新作ならまだしも、採点の○にはあまり価値を感じないのですが笑
有名なところでは、
<やせ蛙(がへる)まけるな一茶これにあり>
<雀の子そこのけそこのけお馬が通る>
がありますが、前者の「オレオレ」ぶりはけっこうすごいですね。
信濃毎日新聞(2012年12月31日)
http://www.shinmai.co.jp/news/20121231/KT121229FTI090014000.php
点帖は「蟋蟀(きりぎりす)」と題され、長野市篠ノ井杵淵の轟謙一さん(90)宅にあった。由来は不明だが、轟さん側から話を聞いた同市小島田町の郷土史研究家、岡沢由往(よしゆき)さん(82)を通じ、矢羽さんが筆跡などから一茶の点帖と確認した。晩年のものとみられ、朱色の丸の数で採点する方法が特徴という。丸は筆の軸の先に朱墨(しゅずみ)を付けて押したらしい。蟋蟀に収められたのは、当時蟋蟀と呼ばれたコオロギについて詠んだとみられる計321句。複数の作者の作品をまとめ、一茶に渡したらしい。丸はそれぞれ0〜3個で、数が多いほど評価が高い。添削してある句もあり、矢羽さんは「一茶が気に入って手直ししたのではないか」と話している。