歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

助けて!能登一の宮「気多大社」が大変な事態に【80年ぶりにあれがなくなる】

 恵美嘉樹は、「一の宮」本の著者なのに、神社ネタが少ないのですが、能登一の宮気多大社(けたたいしゃ、石川県羽咋市)が大変なことになっています。

 祭りの主役がいないのです!80年ぶりの珍事だとか。

全国「一の宮」徹底ガイド (PHP文庫)

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 羽咋=はくい、と読める人は、よほどの一の宮ファンか、LOVEパワースポットファンでしょう。

 能登半島の真ん中にある神社で、日本海に面しています。
 金沢方向から車でいくと、海岸沿いを走る高速道路がめちゃくちゃ爽快です。夕日のときは日が沈む海を見ながらの運転です(事故おこさないように)

 遠い場所ですが、恵美嘉樹は大好きで、これまで3回行きました。

 また、この神社はパワスポ好きの乙女にも大人気なのです。(恵美は乙女ではありませんが笑)
 
 今は大々的にやっていないかもしれませんが、「恋する神社」「一日巫女体験」として売り出して、女性向けの雑誌にも広告を出した。横文字「パワースポット神社」の走りなのです。

 絵馬も「♡」マークのものがあったりして。

 羽咋はほかにもUFO記念館があったりして、かなりはじけた町です。

 そんな気多大社で、毎年12月の未明に行われる野生の「鵜」をつかった祭祀が、鵜が捕まらなくて「主役不在」になることが決定したそうです。

 毎年、16日未明に実施ということですから、いまごろ(今、午前1時くらい=ねむい)やっているのでしょうか。鵜なしで。

 鵜の動きによって、来年の吉凶を占うそうですから、それができないとなると、とてつもない大吉か、とんでもない大凶のどちらかなのかもしれません。ブルブル

 石川県羽咋市気多大社の国指定重要無形民俗文化財「鵜(う)祭り」の主役のウミウが捕獲できない事態を受け、松尾孝夫宮司(68)が十四日、鵜不在で祭りを開くことを明らかにした。松尾さんによれば昭和初期に五年連続で不在のまま祭りをしたといい、約八十年ぶりの珍事となる。

 祭りは毎年十二月十六日午前三時に、ろうそくの明かりがともった神前に鵜を放ち、その動きで翌年の吉凶を占う。
(略)

 鵜は約四十キロ離れた七尾市鵜浦町で「鵜捕主任」と呼ばれる住民が捕獲し、「鵜捕部(うとりべ)」と呼ばれる別の住民三人が毎年交代で、三日間かけて鵜を神社に運ぶ。松尾さんは「鵜はいないが、祭りは絶対に絶やすことができない。予定通りに粛々と行う」と話した。

(略)
 鵜捕主任が三十三年目という小西寛之さん(50)は「荒天の影響なのか、いつも捕獲している崖に鵜が寄ってこなかった。こんなことは初めて」と話していた。 (島崎勝弘)