【動画あり】写真を図解して見るよろいを着た人物が発掘された群馬県渋川市の金井東裏遺跡
6世紀に大噴火をした群馬県の榛名山の火砕流で甲を着たまま死亡した人骨発見(2012年12月10日発表)の続き。
榛名山の噴火を鎮めようと?、甲を着たまま火砕流にまきこまれた古墳時代のドン・キホーテは、写真のようにうつぶせで亡くなっていました。
頭蓋骨、左の腕、右の大腿骨、足首が残っていますね。
3メートル離れた場所には赤ちゃんの骨も見つかったそうです。
毎日新聞はヘリコプターで空撮しています!大騒ぎですね。
=写真は毎日新聞に加筆
金井東裏遺跡のむこうに榛名山が見えますね。
これが噴火したのだから怖かったでしょうね。
地上からは山は見えたのでしょうか
=遺跡の現場はこんな感じ。写真は毎日新聞に加筆
共同通信も空撮で動画を撮影。(そのうちリンク切れしたら残念)
好評、恒例の新聞各紙でのコメント集
- 赤ちゃんをよろいに入れて運ぼうとして被災?
古代よろいに詳しい花園大教授(考古学)高橋克寿さん
このタイプのよろいは小札を重ねて小さく畳むことができ、赤ちゃんをすっぽり入れることも可能。近くにあったもう1つのよろいに赤ちゃんを入れ、脱出する途中だったのでは。男性は地域の有力者で、世継ぎである息子を救いに来たのかもしれない。
- 赤ちゃんをかばおうとした?
兵庫県立考古博物館長(考古学)石野博信さん
男性が榛名山の方を向き、四つんぱいのまま突っ伏した姿勢だったことに注目。迫り来る火砕流から赤ちゃんをかばおうと、自分の胸に抱いて伏せたのではないか。人の感情は形として残らないが、現代と同じような大災害に遭遇し、生き延びようとした男性の心の動きが伝わってくるような発見だ。
- 山の神を鎮めようとした?
(発掘した)事業団は戦いの最中ではなく、「大和王権と関係する首長クラスの人物が、山の神の怒りを鎮める儀式をしていたのではないか」としている。
以上は産経新聞
- 居館警備の任務を外れて家族のもとへ?
京都橘大教授(考古学)一瀬和夫さん
6世紀になると、首長クラスは今回見つかったような実用的なよろいは着けなくなる。男性は、首長の居館を警備する武人だったのではないか。武具一式を着けていないことから、任務としてではなく、自分の家族が心配で見に行ったのかもしれない。
わが子を抱いて逃げる途中、転んでしまったのかもしれない。
- かなり偉い人だった?
群馬大講師(日本考古学)右昌和夫さん
古墳時代の生活空間の一部が切り取られ、現代に提示され
たような発見だ。群馬周辺では、小札甲は支配者やそれに準ずる人の古墳でしか見つかっておらず、今回発見された人物もかなりの支酎者層だろう。小札甲は当時の最先端の武具。高い技術を要し、当時の大和王権と東国とのつながりが推察される。
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- 一瞬で火砕流にのみ込まれる?
京都大名誉教授(骨考古学)片山一道さん
相当に珍しい大発見だと思う。イタリア・ポンペイ遺跡を真っ先に連想した。乳児の頭骨も一緒に出土したということは、集落があって複数人が一瞬のうちに火砕流に巻き込まれたのではないか。当時の人物像を描くのにこれほど良い材料はない。
以上は毎日新聞
- 人間は災害時にどういう行動をとるのか?
明治大名誉教授(考古学)大塚初重さん
この時代、災害時に人がどんな行動をとったかは研究が進んでおらず、当時の社会状況を把握するのに大変貴重な発見だ
上は読売新聞
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