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歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

 飛鳥時代にできた古墳は「高度」なのか、それとも「時代遅れ」なのだろうか

古墳時代 飛鳥時代

東京・狛江 高度な技術の7世紀古墳
10月3日 8時12分 NHKのサイトより。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121003/k10015473211000.html

6世紀までの古墳しか見つかっていなかった東京・狛江市で、7世紀後半に作られたとみられる横穴式の古墳が確認され、切った石が5段以上積み上げられた高度な技術を使われているため狛江市教育委員会は多摩川流域の古墳時代の様相を考えるうえで極めて貴重な発見だとしています。

横穴式の古墳が見つかったのは狛江市の「狛江古墳群」にある猪方小川塚古墳です。
この古墳群では5世紀から6世紀までの竪穴式の古墳しか見つかっていませんでしたが、直径およそ20メートルの円墳の一部を発掘調査したところ、切った石を5段以上積み上げた長さ3メートルの横穴式の石室が見つかりました。
7世紀後半に作られたとみられ、高度な技術を使った切石積みの横穴式古墳は大田区や世田谷区では見つかっていますが、狛江市では初めてで、狛江市教育委員会社会教育課の宇佐美哲也係長は「狛江市で7世紀にも有力者がいたことを示し、多摩川流域の古墳時代の様相を考えるうえで極めて貴重な発見だ。さらに発掘調査したい」と話しています。
教育委員会は今月14日と21日に現地説明会を開くことにしています。


大きな地図で見る

古墳時代というのは、3世紀後半と4世紀が古墳時代前期、5世紀が中期、6世紀が後期とだいたい100年ごとに三分割されています。ただなんとなく100年ごとに分けたのではなく、それなりに特徴があります。細かいことはおいといて。

7世紀というのは、601年から700年までなわけですが、いわゆる飛鳥時代と呼ばれています。じゃあ飛鳥時代古墳時代ではないのかというと、そうではありません。

飛鳥時代は時代区分は色々とややこしくて、実際に飛鳥に都があったのは、7世紀後半だけという不可解さ。まあ「あすかって感じじゃん」くらいのものなのです。
そんな感じなので、同じ時期のことを「白鳳時代」と言ったりもします。そして、飛鳥時代は「古墳時代終末期」とも言われています。

こうした名称が併存している意味はつまるところ、奈良・平安という古代律令国家がうまれる前の混沌とした時代だったということです。(例えば、16世紀後半を、戦国時代、織豊時代安土桃山時代、中世末期とか色々言うのと同じです。)

恵美嘉樹が連載させていただいている新幹線グリーン車内誌「ひととき」で、北陸地方での7世紀の古墳(つまり末期古墳)について執筆しているところです。(12月号の予定)


=現場の一つ、石川県能登半島の須曽蝦夷穴古墳


ひととき 2012年5月号 特集 巨樹に会いに行く

ひととき 2012年5月号 特集 巨樹に会いに行く

ひとときは東海道新幹線キヨスクほか、大きい書店で売っています。

奈良時代なら、地方の人たちは中央政府の言うことを「はい、喜んで!」と居酒屋さん並みに答えて、実行します。(本心については言わずもがな。人民にとっては律令国家とはブラック企業だったのでしょうね)

ところが、まだ「お客様(朝廷)は神様です」なんて意識と制度が整っていない飛鳥時代(7世紀)にも、海外への遠征やら色々と大変な大事業を行っています。

その時の地方の人たちは、果たしてどんな動機があったのか。
そんな「古代人の心」に触れられ、あわよくば読者がそこへ旅をしたくなる原稿にしたいなあと思い、がんばっています。

東海道新幹線グリーン車に乗ることがあれば、ぜひ読んでやってください。


なお、
引用のNHKのニュースですが、7世紀の古墳は、それ以前よりも技術が高い(この場合は石材を切る技術)のは当たり前。この時期、技術に関してはどんどん大陸・半島から新しい情報や技術者が入ってきているからです。
では、なんで7世紀に古墳があまり作られなくなるかというと、基本的には、大陸からの最新情報で、「どうやら古墳はおしゃれじゃない」=仏教がかっこいい、ということが広がったのが最大の理由です。
仏教がかっこいいから、飛鳥にお寺が建つし、仏教美術がはなひらいて=白鳳時代、と呼ばれるようになるのです。

古代を考える終末期古墳と古代国家

古代を考える終末期古墳と古代国家

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