歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

新型インフルエンザは何虫か?

新型インフルエンザでちまたは大騒ぎ。

近代医学では何でも駆逐できると考える現代人にとって、撃退できないウィルスは異常に恐怖心をあおるようです。

たかだか400年まえですが、われわれ現代人とはかけ離れた病気の常識があったことが1冊の本の発見によってわかりました。
当時は戦国時代の真っ只中のことです。

『針聞書』 虫の知らせ

『針聞書』 虫の知らせ

  • 作者: 笠井昌昭,長野仁,ジェイ・キャスト,茂利勝彦
  • 出版社/メーカー: ジェイ・キャスト
  • 発売日: 2007/11/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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その本とは、『針聞書』という立派な医学書です。ハリによって治療するための本でした。

病の原因は「虫」にある。
そんなふうに考えられていたようです。

たとえば「虫歯」なんて言葉が残っていますが、歯に悪さする虫が原因で歯が痛くなると、まぁこんな感じです。

現在では病気と考えないものもあります。
「あくびの虫」
「汗の虫」
「昼寝の虫」
などです。

でも、そんなことより、すべての「病気」が絵で表現されているのがスゴイんです!
そのかわいらしさっと言ったら。

説明するのも野暮なので、写真はここを見てちょうだい。
http://www.kyuhaku.jp/collection/collection_info01-2.html


原本は九州国立博物館(福岡県太宰府市)にあります。
このミュージアムショップでは、『針聞書』にでてくるさまざまなキャラを大フューチャーし、
ぬいぐるみやらフィギュアやら、ストラップやらに仕立てている。

ぜひ、九州にいくときは、九州国立博物館ミュージアムショップに立ち寄りましょう!

わたしについている虫は「腰痛の虫」「汗の虫」あたりが体内にいそうです。
脾臓の虫」(九州国立博物館 | エラー errorで見られます)というご飯をいっぱいたべる虫がいるそうですが、
なかなかかわいいので飼ってみたいですな。
食費がかかりそうですが。

残念ながら、新型インフルエンザの虫の絵はありませんが、この本の作者にかかったらどんな顔を描くのでしょうか。