お金の歴史をたどって未来を予想?
- 作者: 水上宏明
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/12/16
- メディア: 新書
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そのため、「お金」にまつわるテーマは、いずれチャレンジしたい著書のテーマのひとつでしたが、すでにこんな本がありました。先を越されましたか。(といってもすでに出版から4年経過していましたが)
本書をよめば、とにかく日本の歴史の中で、お金にまつわる「ありえない」話が満載なことに驚かされます。
天武天皇の時代から賭博が禁止されるほど流行していた。
760年、奈良時代では、流通している銭の半分が贋金だった。
中世でも、賭博を禁止する法律が10回以上も武家に出されている。
幕末には何がなんだかわからない幕府につけこんだアメリカが、金と銀の交換比率のギャップを利用して大もうけ。
世界史的に見れば、紀元前3000年のハムンラビ法典にお金の貸し借りがあったそうです。
本書の60ページには、こんなことも書いてあります。
戦乱が起きると、金貸しはまず消滅する。明日死ぬかもしれない人にお金を貸してしまえば、かえってくる保証はないからである。
(略)
つまり金貸しは、南北朝の時代と戦国時代、それから明治維新、第二次世界大戦と四度にわたって生まれ変わっているのである。だから、金貸しの老舗というのは聞いたことがない。
いわゆる金貸し業者はいまでも多額の利益を得ているようです。そんなハイリターンの業種も、歴史に学べば、日本に「戦乱」がおきてしまうと、一気に壊滅してしまうのかもしれません。
もっとも、ほかの業種が生き残る保証があるわけでもないんですけどねぇ。