30代からの自己プロデュース
ブックオフをプラプラしていたら、「歴史から学ぶビジネス」というコーナーがありました。こういう切り口も一定の市場があるのですね。
なぜかこのコーナーに間違ってささっていたのがこの本でした。恵美たちは二人とも30代ですので、とりあえず買ってみました。
- 作者: 横澤彪
- 出版社/メーカー: 新講社
- 発売日: 2007/02
- メディア: 単行本
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ざっと見て半分以上は、その他もろもろの自己啓発書に書かれているような内容ですが、さすが一世を風靡した人物だけに、ところどころ面白い見方が現れて、喫茶店ベローチェでカフェモカを飲む間に一気に読みました。
下着についてのページ(P61)では、
「旅行に出かけるとき、何が起きるかわからないので、新しい下着を持っていく人が多いようだが、私は逆である。わざと古いものを持っていき、穿き捨ててしまう。三泊だったら三枚捨ててくる。(略)旅の下着は穿き捨て、である。」
これはいいですね。「何が起きるかわからないので」というの思わず笑いながら肯いてしまいましたが、ぜひ実行してみようと思います。
「アンケート調査で分からないという人たちに注目したい」という項目では、
世論調査なので、「Yes」と「No」のほかに「分からない・未回答」という人が相当な比率いるのにもかかわらず、無視されているということを指摘。
「世の中の主役は「わからない」層である、ということ。調査の内容にもよるが、YES,NOと、はっきり答えられる人は全体の六割くらいしかいないだろう。残りの四割の「わからない」層をどれだけ取り込んでいくかが、企画のポイントであり、プロデュース力の見せどころなのだ」
これは、パンツを捨てる以上に肯かされました。恵美も企画を立てるときに、「だれも読んだことのないものを」と考える一方で、「売れているものをなぞりたい」という単純な結果に走りたいという欲求も抱いてしまいがちです。
二者択一で割り切れない切り口を提供できるかが、著者としてのブランド力の向上につながるのだと思いました。
読書の方法でも、「へぇ」がありました。
「3色ボールペンよりも赤と青の色鉛筆」という項目です。
「大事な部分や面白い箇所に赤線を引き、書いてあることに不満だったり、反対意見だったりする部分には青線を引く。(略)しかし、青線はなかなか引けない。自分にきちんとした信念や主張がないと、著者に対抗できないのである」
そして、「ペンネームを持つと視野が広がる」の項目です。
恵美嘉樹はペンネームです。「なんでそんな名前なのですか」とよく聞かれますが、諸説?あるのですが、私としては「21世紀の藤子不二雄を目指しているのです」ということにしています。
「ペンネームの効用は、別人になって物を考えられることである。ペンネームの人間に成り切ってしまうと、本名では思いつかなかったことに気付くのである」
このことは実感しています。
読み切りでしたが、心に残る言葉がありました。コンテンツを作る大先輩のアドバイスとして参考にしていこうと思います。
また、一般の会社員にとっても、年功序列・終身崩壊の中で、いかに生き残っていくかという点において、自分を育て、売り出すことを考えるきっかけとなることでしょう。