教科書に載らない猫
長い歴史をひもといてみると、どんなに偉大な政治家や、権力を握った将軍でも、病気によって早死にした人も少なくありません。
一方で、わたしたちが学校で教わった歴史の授業などでは、偉人たちの晩年については、ほとんど教えられることがありません。それもそのはず、「武田信玄は、がんでなくなりました」なんて記述が教科書にのるハズがありません。知らないのも当然です。
織田信長は本能寺の変で明智光秀にうたれましたことは教科書に載っていますが、家康の死因は載っていません。暗殺や戦死、自殺など特殊な最期でもないかぎり、晩年のようすは意外とわかならいものです。
もっとも、奈良時代の藤原不比等の息子が4人とも天然痘で死去したことがありました。この事件がもとに政権が交代したために、天然痘で死去したという事実はわりと知られているかもしれません。
- 作者: 酒井シヅ
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ペストという病気があります。ヨーロッパで人口の3分の1をしに追い込み、黒死病ともよばれたそうです。
このペスト、ねずみが感染源となりました。このことは新約聖書にもかかれていました。
明治時代になって日本でもペストが大流行したことがありました。そのときに感染源であるねずみを徹底的に捕獲し、その数は1年間で300万匹にもなったそうです。そのときの供養塔「鼠塚」が東京・広尾にあるそうです(P.274-276)。鼠退治のために猫を買うことも奨励されたとか。ペットの猫が一挙に増える原因だったそうです。
かわいい猫ちゃんの見る目が変わってしまいますね。
とはいえ、医学の進歩は、さまざまな病気を克服し、人類の寿命をぐいぐいと押し上げてくれました。いまでは100歳を超えてもお元気でいらっしゃる方も数多くいます。
日本の女性は世界で一番長生きだそうです。(ちなみに男性は2位だった)
日本人がなぜ長生きなのか、その理由はよくわかりませんが、日本はさまざまな点で「生きやすい環境」なのかもしれませんね。