歴史ニュースウォーカー

歴史作家の恵美嘉樹が歴史のニュースや本の世界を歩く記録です

書評

佐久間信盛はなぜ追放されたのかについての新説をあげる『織田信長の家臣団』を書評しました

2017年2月に中公新書から刊行された 和田裕弘著『織田信長の家臣団ー派閥と人間関係』(中公新書)を書評しました。 織田信長の家臣団―派閥と人間関係 (中公新書) 作者: 和田裕弘 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/02/19 メディア: 新書 こ…

織田信長の写真集発売される(2万円)

戦国武将の写真集が出るとしたら、肖像画よりも書状集ではないでしょうか。 そうした歴史マニアの心を揺さぶる本が出ました。(と言っても、刊行は2016年です) 歴史の学会雑誌を見ていて、書評が載っていて「欲しい」と思ったのですが、 価格は2万円。…

『看護婦の歴史』書評を寄稿しました

bushoojapan.com 新刊の『看護婦の歴史』の書評を武将ジャパンに寄稿しました。 看護婦の歴史: 寄り添う専門職の誕生 作者: 山下麻衣 出版社/メーカー: 吉川弘文館 発売日: 2016/12/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

日本の元号の仕組みを網羅して解説している「専門書」が文庫しかないという件

敬意を持ってあえて「専門書」と呼ばせていただきますが、この本です。 日本の元号 (新人物往来社文庫) 作者: 歴史と元号研究会 出版社/メーカー: 新人物往来社 発売日: 2012/06/07 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る 平成30年で、…

絵描きさん必読?高橋克彦が北斎のすごい発見をしてしまったという話など歴史本書評まとめ(2017年1月8日)

読売新聞の書評欄「本よみうり堂」(2017年1月8日付)では歴史関係の本が3冊紹介されている。 作家で浮世絵研究家でもある高橋克彦氏は『北斎 ポップアップで味わう不思議な世界』(大日本絵画、3500円)を紹介する。絵を切り抜いて立体にする「絵本」…

門田隆将さんの新刊『汝、ふたつの故国に殉ず』を書評しました

大好きなノンフィクション作家、門田隆将さんの新刊『汝、ふたつの故国に殉ず』を読みました。 けっして戦前の日本がすばらしい、戻るべきだ、と賛美するわけではないのです ほかのアジア諸国に比べると、当時としては比較的ましだったというだけかもしれま…

新幹線の産みの親、十河信二の評伝を書評

国鉄総裁として新幹線を実現した十河信二の人生を追うノンフィクション『不屈の春雷―十河信二とその時代』(上下巻、各巻1800円、ウェッジ)を書評しました。リニアよりも早い世界最速書評!「不屈の春雷―十河信二とその時代」リニアより早いかは、分か…

「等伯」で直木賞の安部龍太郎の最新戦国コラムの最速レビュー

いま、一番熱い歴史作家といえば安部龍太郎さんでしょう。安部さんが雑紙での連載コラムをまとめた『安部龍太郎「英雄」を歩く』を7月20日、日本実業出版社から刊行しましたので、世界最速レビューしてみました。こういう取材メモが雑紙連載になったり、…

今週の歴史本の新聞書評まとめ更新しました。#書評 #歴史

恒例の新聞4紙(7月21日付け)から歴史本をピックアップしました。お手数ですがリンク先で、読んでください。↓歴史本書評まとめ ~新聞各社の注目書籍を1分で解析~ | BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン) きのう告知したように、しばらく、立ち上げに参画し…

もしもピアノがひけたなら歴史がすべて分かるはず〜【今週の歴史本書評まとめ】

暑いですね。夏ばてで体調くずし気味です。みなさんもお気をつけて。またまた金曜日になってしまいましたが、今週(7月7日)の新聞書評からの歴史本まとめです。 西田敏行さんの「もしもピアノがひけたなら」。阿久悠さんの作品だったんですね。 というわ…

江戸時代にも風評被害があった。想像以上の情報ネットワーク【今週の歴史本書評まとめ】

毎週、恒例となりました歴史本書評まとめです。 今週(2013年6月23日)のピックアップは、日経新聞で斎藤修・一橋大教授が書評した、鈴木浩三『江戸の風評被害』(ちくま選書)。 なにしろ、恵美嘉樹が地震サイト「ハザードラボ」でWEB連載している「ハザー…

【書評】歴史研究者に「ですます」調で激しくDISる本郷和人著『戦いの日本史』(角川選書)

うわー。日本人のための世界史入門 (新潮新書)の小谷野敦さんに言及された!(DISられ気味にw) 歴史中二病 - 猫を償うに猫をもってせよ 先日、本郷和人さんに、「東大史料編纂所の史料だけ使って日本史を書いてください」と言っていたのがいて、そんなこと…

今週の歴史本書評の評。近現代史ものばかりでテンションあがらず

今週は、古代や戦国などの「歴史、歴史」した本はほとんど見あたりませんでした。近現代史ものばかり。日本史ではないですが、最後にイギリスの面白いネタ本がありました。 だれかには懐かしいかもしれない現代史 読売新聞は戦後ものが2冊 それぞれの書評を…

犬の伊勢参りがついに3大紙の書評で三冠達成!【今週の歴史本書評】

週なかばになりましたが、恒例の新聞書評のピックアップです。堅い本が多かったのでちょい辛め。 5月の歴史本ランクでも10位にすべりこんだ仁科邦男著『犬の伊勢参り』(平凡社新書)は、読売、朝日に続いて、今週は毎日にも登場して、とうとう三冠達成で…

5月の歴史本ベストセラーは、「勉強、今でしょ」の意識高い系と意識低く村上春樹から逃げた出版社が三角持ち合い形成

恒例の5月の歴史本ベストセラーランキングの発表です。 5月を一言で言うと、村上春樹余波で、そもそも新刊が少ない。でも新書は月何点と決まっているから必ず出る。単行本のほうが「しかたないから昔出た本をキャンペーンみたくして並べてみっか」という感…

バジル@纒向遺跡の論者の本より「河内王朝?ないでしょ。古墳つくる土地がないから大阪に造っただけ」

先日、バジルの種が奈良・纒向遺跡から出たというニュースがありました。纒向遺跡は畿内邪馬台国説の人は「ここぞ邪馬台国」という場所です。 そこで見つかった種が、これまで江戸時代以降に日本に入ってきたと思われていたバジルだった!という研究です。 …

今週の新聞書評から歴史本抜き出し!・・・いまいち

先週はたくさん歴史本があったのですが、今週は不作ですね。 一番よかったのは、読売新聞の福島大の開沼博さん書評の『漁業と震災』。 被災地で問題となっている人口減や雇用、経済などが、実は震災が原因ではなく、もっと前からあったこと、という一種のタ…

切腹すべきは慶喜か容保か?今週の新聞書評から歴史本抜き出し!

きのう(2013年5月26日)の「八重の桜」では、大坂城からとんずら決め込む徳川慶喜のダメ男ぶりがこれでもかと・・・。 慶喜がクズであることは衆目一致しているところではありますが、 とは言え、どんな人間にも100%のダメとかないわけで。現代史ではそ…

今週の新聞書評された歴史本

今週(2013年5月19日)の新聞書評から、気になる歴史本をピックアップしました。 犬の伊勢参り 朝日新聞が書評(明るい江戸時代を提唱?した田中優子法政大教授)。野良犬をどこぞのだれかが「これは伊勢参りをしている犬では」と勘違いして、「参宮」とかの…

グロ剣豪漫画「シグルイ」の山口貴由さんの新連載スタート・・・ふたをあけてみると

シグルイという剣豪漫画がありまして。まあ一言で言えば残虐なシーンたっぷり(しかない?)どぎつい漫画です。 下の絵のような濃いタッチで、こうした人物がギタギタになっていくということですから、ダメな人には全くダメでしょう。 私は、「うわー」と言…

じぇじぇじぇ!アマちゃんがふんどし一枚で素潜りする写真集が密かに発売【海女のいる風景】→増刷!

海女(あま)のいる風景posted with ヨメレバ大崎 映晋 自由国民社 2013-03-29 Amazon楽天ブックス7netブックオフ図書館 村上春樹の新作は100万部と騒がれていますが、NHK朝ドラ「あまちゃん」の視聴率は20%でざっと2000万人ですから、この本はおそ…

太田猛彦『森林飽和』が話題のようなので読書メモを編集なしでさらしあげるっ!

森林飽和―国土の変貌を考える (NHKブックス No.1193)posted with ヨメレバ太田 猛彦 NHK出版 2012-07-26 Amazon楽天ブックス7netブックオフ図書館 昨年出たNHK選書です。太田猛彦さんの『森林飽和』。これは衝撃的に面白かったです。 線ひきまくり、抜き出し…

「四文字でわかる日本史」でも分からない四文字熟語を普通の言葉に変換する

クレヨンしんちゃんのまんがことわざ辞典から世界の神話まで、面白雑学(四文字)でおなじみの編プロ「造事務所」による文庫新刊『四文字でわかる日本史』(角川ソフィア文庫)が出ました。四文字でわかる日本史 (角川ソフィア文庫)posted with ヨメレバ石川…

真実の信長の安土城は「香港九龍城」×「清水寺」だった!戦国時代像がすっかり変わる千田嘉博『信長の城』を読む

photo by Canadian Pacific 発売直後に注目の歴史本として紹介してから、なかなか書評できなかったのですが、どうしてかというと、奥が深いので、言葉にできなかったのです。 いや、言葉でリアルな姿を表現するのができなかったというか。 自分の文才に見切…

世捨て人のススメ。徒然草に学ぶ後悔しない人生の方法を取り入れる

断捨離の元祖、「徒然草」吉田兼好に生き方を学ぶアイデア本です。 50代以上対象となっていますが、ノマドブームなど、世捨て人的な生き方は、年代関係なく通じる考えです。 イケダハヤトVSやまもといちろうバトルを(楽しく)みていると、イケダ氏は徒然…

【書評の評】「林羅山」ミネルヴァ書房

林羅山: 書を読みて未だ倦まず (ミネルヴァ日本評伝選) 鈴木 健一 ミネルヴァ書房 2012-10-27 売り上げランキング : 16800AmazonKindle楽天ブックス7net図書館by ヨメレバ 読売新聞の書評委員に、万葉学者の上野誠さん(奈良大教授)が新年からメンバー入り…

戦国時代を20期間に分断して日本地図を色分けする本「戦国大名 勢力変遷地図」

漫画サンデー休刊なんですね。 今年になって「静かなるドン」が長年の歴史を終えて大団円で連載終了となりましたが、(ひさしぶりに読みましたよ)雑紙自体の休刊という伏線だったのですね。実業之日本という出版社でしたが、なんでこんな話というと、 たま…

【新年から閲覧注意】2013年の幕開けはツタンカーメンの呪いを解明(新年からなんなんだ、このニュースブログ?と自問自答)【仮面の下のミイラ王の素顔の写真】

あけまして、おめでとうございます。恵美嘉樹です。 恥ずかしながら恵美は、嵐のファンでございます。 恥ずかしながら恵美は、堀北真希のファンでございます。ですので、紅白歌合戦満喫しました。お正月といえば「ミイラの呪い」ですよね。(神社の本の筆者…

秀頼は秀吉の子でなかった。暴走した淀殿と怒りを秘めた秀吉が起こした大虐殺(後編)

河原ノ者・非人・秀吉作者: 服部英雄出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 2012/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (15件) を見るきのうのエントリー書評の続きです。 前回は秀吉がストリートチルドレンだったということですが…

【歴史書まとめ】恵美嘉樹が選ぶ今年のベスト歴史書は『河原ノ者・非人・秀吉』。レビュー(上)「秀吉はストリートチルドレンの衝撃」

九州の戦国史研究の第一人者服部英雄・九大名誉教授の大著『河原ノ者・非人・秀吉』(山川出版)は、今年(2012年)刊行された歴史書の中で、まちがいなく一番の話題の本といえるでしょう。河原ノ者・非人・秀吉作者: 服部英雄出版社/メーカー: 山川出版社発…